前回からの続き、
日本卓球協会の登録人口減少の現状と打開策について。
5.打開策①
「登録してください」ではなく「登録すると得をする」に変える
現在の協会登録は、基本的には「大会に出るために必要だから登録する」という性格が強い。
これからは、「登録すると卓球人生が豊かになる」という仕組みにするべきです。
例えば、
JTTAメンバーズのような仕組み
登録者には、全国の大会情報、地域の練習会情報、卓球場情報、卓球教室情報、対戦相手募集、シニア交流戦、オンライン卓球講座、トップ選手の動画、指導者検索、卓球旅行・合宿、ラージボール大会、初心者大会 などを提供する。
つまり、「競技者登録」から「卓球ファミリー会員」へ発想を変える。
6、打開策②
「初心者を登録させる」のではなく、まず卓球ファンにする。
卓球を始める→楽しい→仲間ができる→大会に出てみたい→登録するという順番です。
したがって協会が本当に力を入れるべきなのは、「登録促進」より「卓球を始める人を増やすこと」です。
7、打開策③
「3歳~100歳」を本気で狙う
卓球には他の競技に比べて年齢制限が非常に少ない。
ジュニア卓球→青年卓球→社会人卓球→60代卓球→70代卓球→80代卓球という「一生卓球」モデルを作ればいい。これは卓球協会にしかできない強みです。
8.特に「シニア」をもっと大切にすべき
現在の卓球界は、「強い選手を育てる」ことに非常に熱心です。もちろん必要です。
しかし、
60歳、70歳、80歳の卓球愛好者を増やすことも同じくらい重要です。
例えば、
60歳からの卓球入門、70歳からの卓球、女性シニア卓球、健康卓球、脳活卓球、夫婦卓球、孫と卓球などです。
卓球は、「健康」「交流」「競技」「生涯スポーツ」を全部持っています。
9、打開策④
「勝つ卓球」以外の価値をもっと発信する
現在の卓球界はどうしても、全国大会→全日本→世界選手権→オリンピックという「競技ピラミッド」の上側に目が行きます。しかし、登録人口を増やすなら逆です。一番大きな土台は、「楽しむ卓球」です。
その上に、健康卓球、交流卓球、レクリエーション卓球、初心者大会、シニア卓球、競技卓球、全国大会がある。この発想に変える必要があります。
10.打開策⑤
「学校部活動依存」から脱却する
今までの日本卓球は、学校の卓球部が巨大な人口供給源でした。しかし少子化、教員の負担、部活動改革などを考えると、このモデルは持続しません。
そこで、学校+地域クラブ+卓球場+スポーツ施設+民間スクールという「地域卓球システム」を作る。
日本卓球協会は競技団体であると同時に、全国の卓球クラブ・卓球場をネットワーク化する組織になるべきだと思います。
11、「卓球場」をもっと活用する
全国の卓球場は、「卓球人口を増やす最前線」です。一つの卓球場を「地域卓球センター」にしていく。協会が大会だけを管理するのではなく、「地域の卓球場に人を送り込む仕組み」を作ることです。
12、「登録人口30万人→50万人」という発想も少し変えた方がいい
日本卓球協会は過去に、登録会員を50万人、さらに100万人へ増やしたいという目標を掲げていました。
しかし今は、「登録人口を増やす」だけではなく、
① 卓球をする人② 卓球を観る人③ 卓球を支える人④ 卓球を教える人⑤ 卓球を楽しむ人⑥ JTTAに登録する人を全部含めた、
「卓球人口100万人構想」
にした方がいいと思います。
13、最大のポイント
日本卓球協会がこれから最も力を入れるべきなのは、「強化本部」対「普及本部」という考え方だと思います。
実際、2025年の理事会後の取材では、これまでの「強い卓球を見せることで普及につなげる」考え方に加え、今後は普及にさらに力を入れ、普及本部の設置も議論されているとされています。
これは方向として非常に正しいと思います。
「卓球人口倍増10年計画」にする
例えば、
2026年 28万人→2030年 35万人→2035年 45万人→2036年 50万人
という目標。
ただし、単純に登録を増やすのではなく、
「卓球を始める人」「卓球を続ける人」「卓球に戻ってくる人」「卓球を生涯続ける人」を増やします。
そして、シニア卓球選手の存在が重要です
「卓球は子どものスポーツ」から「3歳から100歳まで、一生続けられるスポーツ」へ。
ここに日本卓球協会の次の10年の最大の可能性があると思います。
そして、私は「登録人口減少の原因」を「中学生・高校生の減少」「学校部活動」「卓球場・地域クラブ」「シニア」「登録制度」の5つに分けて、具体的な打開策を考えるべきだと思います。
門真市卓球協会HP(卓球講習会)より
