(株)タマス(バタフライ)、日本卓球(株)(Nittaku)、(株)VICTAS(TSP、VICTAS)、(株)ヤサカ(Yasaka)。この中で興味深いのは、(株)タマスと(株)VICTASです。なぜブランド名がバタフライ、TSP・VICTASなのでしょうか?
先般、VICTASより、2021年春からTSPをVICTASにブランドの統合をすると発表されましたので、そのことにも少し触れたいと思います。
(卓球メーカー・ロゴ
(有)イシザキスポーツHPより)
社名は、単純に?創立者が田舛彦介氏だからタマスとしたのでしょう。
ブランド名のバタフライは、「選手を花にたとえるならば、私たちはその花に仕える蝶でありたい」という一途一心、選手のために卓球用具を造るという信条をシンボライズしたものです。
それなら社名をバタフライにしたらスッキリすると思われますが、やはり創業者の田舛彦介氏の苗字にこだわり(創業者の影響力は大きい)があったのでしよう。
タマスが凄いのは、その企業テーマ「卓球という小さな井戸を深く掘り続ける」にあります。井戸を掘り下げていくと深くなるほど清澄な水が湧き出てくる。実に意味深く、さすが世界の卓球専門メーカーと言えます。
ターゲットは「選手」です。
(バタフライHP・が企業メッセージ」)
(バタフライHP・「田舛彦介生誕100年」)
2、(株)VICTAS(TSP・VICTAS)
次に(株)VICTASについてみていきます。
2017年9月にヤマト卓球(株)から(株)VICTASに社名変更しました。増毛製品やウイッグ、ヘアケアを手がける(株)スヴェンソンの子会社で「T Tokyo」や日本卓球協会とオフィシャルサプライヤー契約(2017.4〜2021.3卓球男子日本代表公式ウェア)を結んで注目を集めました。
ブランド名のTSPの由来は、創業者の鈴木教之氏(たかし=T、すずき=S)のイニシャルとTABLE TENNIS SPORTSのTSにPEACE=平和のPをつけたものです。「Total Support for Players」をテーマにしたプロ選手から卓球愛好家まで幅広く愛用されています。
(株)VICTASの社名・ブランド名の由来は、単なる(株)スヴェンソンの子会社名なのか、Victor(勝者)の「V」から派生したものかは不明です。よって、はっきり言って社名・ブランド名に関してはあまりインパクトがありません。
VICTASとは、「今の勝負を破り、明日の勝者になる」(スローガンはI AM NEXT)をテーマに高品質、プロ仕様の高級ブランドです。
現在、(株)VICTASは、相反する2つのブランドが混在しています。
やはり、企業のコンセプトやターゲットが不明確になるため2ブランドは良くないと思われます。本来、ターゲットは選手で1ブランドが望ましい。まるで1企業の中に2つの会社がまだ存在しているようです。
TSP(旧、愛好家、伝統、中級、西日本)、VICTAS(新、プロ、革新、高級、全国区)。
近年まで(株)VICTASは、企業そのものが模索・挑戦の時期であったと言えます。
そうしている途上に先般、(株)VICTASからTSPを2021年春シーズンにVICTASへブランドを統合すると発表されました。いよいよ、企業名=1ブランドでのマーケティング戦略が展開されることとなったわけです。
今後は、VICTASのデザイン力・技術力を生かし、より優れた製品をより多くの人に届けてくれることを期待したいものです。
しかし、気になるのは旧TSPの製品の扱いと存在意義、統一ブランドイメージがどうなるのかと言うことです。
(VICTAS HP・「企業ビジョン」)
(VICTAS HP・「次へと進む、TSP」)
3、日本卓球(株)(Nittaku)
日本卓球(株)(Nittaku)の社名は、日本の卓球専門メーカーその名のごとく。ブランド名も社名の短縮で日卓(ニッタク)を意味します。
(ニッタクHP・「会社概要」)
4、(株)ヤサカ(Yasaka)
(株)ヤサカ(Yasaka)の社名の由来は、創業者の矢尾板弘氏の「ヤ」ともう1人、全日本選手権ダブルスで組んだ坂本鎌蔵選手の「サカ」をとり、「ヤサカ」と命名したそうです。ブランド名は、アルファベット表記しただけと思われます。
(Yasaka HP・経営理念)
日本卓球(株)と(株)ヤサカ2社とも企業イメージは伝わり難いと思います。
まとめ
やはり、社名とブランド名(もちろん1ブランド)は同一の方が良いと思われます。
経営理念・企業メッセージとそのブランドが統一されており、「誰に、何を、どのように!」の定義づけを明確にしておく必要があります。
全ては顧客(卓球愛好家、選手)のために、モノだけでなくコトに至るまで、卓球用具等を適正な価格?・高品質・安全に提供することが重要となります。
特に(株)VICTASの今後のブランド戦略(大胆かつ斬新に!)の進捗が非常に気になるところです。




