約束  5/31-1 | わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

わかっていたけど辛かった年下彼氏の裏切りとその後の話もろもろ

雨降って地固まり、
本日も歳の差カップル継続中。

「この先ボクはりこを

 裏切らへんから

 何も心配せんでええ」と

おもむろにクマオが言う。

 

 

こんなことを言う時の

クマオの真意は

もう私にはわかっているので

全くしみじみすることもなく

先回りして言った。

 

 

「でも、

 遊びはするってことが

 言いたいんかな」

 

 

イタいところを突かれたと

クマオは変顔で笑って

 

「男は遊ばせたらなあかんのと

 ちゃう?」と調子よく言う。

 

 

やっぱりな。

こういうことが言いたかったのだな。

 

 

このまま笑って済ませても

よかったが、

 

「遊びならええけどさ、

 クマオさんは遊びじゃなくて

 本気になるやん。

 本気で相手を『彼女』に

 してしまうやん」

 

と、これだけは言っておいた。

 

そう、あのサロン女性のことも

ただの遊びで

「あんなんただのセフレ」とでも

言ってくれていたなら、

私だってあそこまでは傷つかなかった

のだから。

(実際当時のクマオは

 『ただのセフレ』ではない

 『彼女』だと言っていた)

 
 

 

 

クマオはハッとした顔で

 

「あ~

 でも、

 もうあんなことせーへんわ。

 もうせーへん」と

 

つぶやくように繰り返し言ったので

これはちょっと

また信じてしまいそうだ。

 

 

クマオのその様子は

何となく「もう懲りた」と

言いたげに見えたのだ。

 

 

確かにあのことがあってから

私のメンヘラが表面化したので

自業自得とは言え、

クマオもしんどい思いをしたことは

事実だ。

 

 

 

「ふ~ん」

 

黙っているとこう続けた。

 

「何があっても

 ずっと二人で生きて行こ。

 りことボクはずっといっしょや。

 な。

 それだけは忘れたらあかんで」

 

 

「うん」

私は頷いた。

 

 

 

約束が儚いことは重々知っている。

それでも約束してしまうのは

約束自体に意味があるからなの

だろう。

 

それが儚くて危ういものであっても

事あるごとに話したら

話すたびにその契りは深まって

いっそう重みを増していくのかな。