午後クマオとお花見に。
私が提案した名所も名所の姫路城へ
向かうことになったのだが、
車中、クマオのテンションが
イマイチ低い。
こういう時って
ちょっとしたことで
クマオは超不機嫌になることが多い。
（特に一昨年のお花見は最悪だった）
そんなことを思い出していると
クマオが低い口調で言う。
「先週仕事で行った先の近くに
神社があって、
そこもきれいやった」
「じゃあそこでもいいかも。
姫路城はきっと人が多いだろうし」
「そうなん？
姫路城じゃなくてもいいん？」
「うん、全然いい」
混雑している姫路城より、
少しでも人の少ないスポットの方が
クマオがいら立つ確率も少ない。
内心私はホッとした。
というわけで行先変更。
到着したところは
私には初めてのところだった。
地味な神社だろうなと思っていたが、
「厄神さん」として人気がある
神社らしい。
クマオの父親も厄神祭の時には
時々ここに来ていると言う。
神社の周りに
ソメイヨシノとしだれ桜が見事に
咲いているスポットがあった。
ピンクの花をつけてしだる枝は
まさに舞子さんのかんざし。
木々の間をクマオとゆっくり歩いた。
この世とは思えないとても幻想的な
空間に足を踏み入れたかのような気がした。
「きれい・・・」
「ほんまきれいやな・・
ここにしてよかったかもな」
クマオがボソッと言った。
「うん！
ここでよかったよ！！！」
私は被せるように言った。
クマオの機嫌も少し上向きになったし
こんなにきれいなお花を見ることが
できたのだから。
そんな今年のお花見だった。
写真が下手過ぎて
うまく伝わらないのが残念。
ほんとうに美しかった。
