12月30日
バスの車内でなぜか「話してもいいですか?」と聞かれ、しゃべっていたフランス人の25歳の兄ちゃんは日本に興味があるということで話が始まったけれど、最後は、自分の進路「就職か、大学院に残って研究者になるか」というお話に。フランスでは研究者になるには、彼の年齢では厳しい、とのこと。
日本では博士論文が認められてPhd.博士号を取得するのは、けっこう年数かかるよ、という話をしたのだけど・・・・。国によって、事情が違うもんだなぁ。
さて、バスに置いていかれそうになったものの、なんとか無事にエル・カラファテに到着。
朝のバス停から人気のない町へ宿を探しに歩き始めると、缶ビールを片手にした酔っ払いに声をかけられる。
ロレツのまわらないスペイン語なんて、私の語学力で理解できるはずがない。
丁寧に酔っ払い道案内をお断りするも、酔っ払いおじさんは私のガイドブックを覗き込み、「その宿ならこっちだ」といわんばかりに、満面の笑顔で先導し始めた。
有料の道案内だと、ひゃぁ~、なので、またまたお断りするも、意味がない。
宿の前まで送ってくれて、酔っ払いおじさんは缶ビールを握り締めたまま、千鳥足で去っていった。
もしかして、あれって、神様の化身だったのだろうか・・・・・。んな訳、ないか。
冷風吹くパタゴニアの町・エル・カラファテの酔っ払いは、自分を失うほど呑んでも、異国からの旅人に親切だった。