このよで いちばん すきなのは
おりょうりすること たべること
ぐり ぐら ぐり ぐら
今日の千夜一夜
Qちゃんの話8
登場人物
Qちゃん:星無しのテイマー。王都で自分が本当に星無しか確かめる旅をしている。
Qちゃんは卵の殻をむしゃむしゃ食べた。ブルーも身体に元気が戻っている。
「ピィピィ」
卵から生まれたヒナは相変わらず炎と遊んでいる。火龍なのかな。火がとにかく大好きみたいだ。
そこに人影が現れた。
「これは珍しい。レッドドラゴンのヒナが人に懐いておる」
Tシャツ短パンビーサンのじーさん。
ブルーが急いでQちゃんの袋に逃げ込む。
ヒナが地面を這って、Qちゃんの後ろに隠れる。
「ふぁっふぁっ!テイムしているようじゃの。ヒナとはいえ、レッドドラゴンと契約するなんて、大したもんじゃ!」
「あのー、どなたですか?」
「ん?わしか?通りすがりの、Tシャツ短パンビーサンのじーさんじゃよ」
そのまんまだ。あれ?でももしかして、前世は同じ世界にいたのかな。Tシャツとかビーサンってこの世界にあるのかな。
「どうしてここに?」
「森を散歩してたら、焚き火の煙がみえたからのう。火事にならないか、わしの森を見回りにきたんじゃ」
「え?ここおじーさんの森なの?」
「かっかっか。わしが勝手にそう思っているだけじゃ!」
適当だ、この人。
「火は消しておきます」
「レッドドラゴンの卵の孵し方を知っておったのか?」
「いや、お腹がすいて、焼いて食べようと」
「なんと!食うとな!ふぁっふぁっ!こりゃ傑作じゃ」
Qちゃんのお腹がグーとなった。
「卵の殻を食べただけじゃ足りなかったみたい」
「殻を食ったのか?!」
「うん」
「そうか。まぁいい。わしのパンをやろうか」
Tシャツ短パンビーサンのじーさんがフランスパンみたいな長いパンをヒョイと出した。
Qちゃんは思わず手を伸ばす。
「タダとは言っとらん」
「え?でも、なにももってないよ」
「この先に、わしが校長をしとる武芸の学校がある。そこでバトルトーナメントをやる。そこにでろ」
「出れば、パンをくれるの?」
「そうじゃ」
そう言いながらTシャツ短パンビーサンのじーさんはパンを半分食べてしまった。
「あぁ、なくなっちゃう」
「出るか?」
「出る!」
「よし、パンをやろう」
Qちゃんはパンを半分を三つにわけて、ブルーとヒナに分けた。
「ピィピィ!」
ヒナも喜んでパンを食べる。
「お前にも名前をつけなくちゃね。そうだな」
レッドドラゴンか。
「お前はレッドだ」
仲間には色の名前をつけていこう。
「ピィ!」
Tシャツ短パンビーサンのじーさんは、待っていると告げて風のようにどこかに行ってしまった。
