色々物議を醸している、あいちトリエンナーレに行きました。
展示物は全く観ていません。サカナクションの『暗闇』という企画を観てきました。
愛知県芸術劇場大ホールの、2階席に座りました。ライブならいつも私が見る時のように、一郎さんの表情がぼんやりとしか見えない距離ですが、今回はほとんどの時間を真っ暗闇の中で過ごすので、距離は全然関係はありません。
チューニングから始まり、第1幕から四幕までの構成となっていました。
『チューニング リズムのずれ』
という始めのタイトル、それだけでも不安がよぎるのに、この10分が耐えられなかったら、これ以降はきっと無理でしょうから、会場から出てくださいという感じのアナウンスがされ、舞台の上には真っ黒な5つの大きな四角い箱が置かれ、さらに背後に四角い黒い物が上から降りてきました。(これはスクリーンだったと後から気づく。)
会場に入ると、入り口や、あちこちに黒子がぼーーっと立っていたし、何か宗教的な?暗い妙な音が聞こえてくるし、訳が分からない演出や不安やアナウンスでかなり動揺してからの暗転。
サカナクションの5人も何も喋らない。
以前この演出は、閉所恐怖症の方には、鑑賞し続けることが難しいかもと、書かれていたのを見ていたので、その気がある私はさらに恐怖に襲われて、心臓も呼吸も危ない状態になってしまいました……。掛けていた眼鏡も何か耐えられない気持ちになって外してしまいました。
暗視スコープで見られていたら、あの人危ないよ。と言われていたことでしょう。
しかし10分耐え、灯りがともると、誰も出ていかない。
「みんな平気なの??!?!?!」
と思ったのもつかの間、1幕が始まってしまい、私は固まりながらも座り続けました。1幕は雨の音がずっとしていて、自分が暗闇の中土砂降りの雨の中に居るような感覚になりました。
するとだんだん心が落ち着いてきて、ホッとしてしまったので涙が溢れてきてしまいました。
これも計算されていたことでしょうか?私だけの感覚でしょうか?
ちょっとトラウマになりそうなくらい、恐ろしかったです。
もしいつかまたどこかでやるのなら、始めに少し話をしたりして、恐怖を和らげてほしいです。
非常灯や足元の灯りもない、観客のほとんどの方の服装が真っ黒で光る物1つ持たないを徹底しているこの空間を作るのはなかなか難しいとは思いますが。