東京、五反田にある
「TOC(テーオーシー)ビル」
に行って来た。
1970年に完成したこのTOCビル、
今月末でビル内の全ての店が営業を終了し、
54年の歴史に幕を閉じます。
解体開始はまだ未定ではありますが
来月以降のどこかで、
順次取り壊し作業が始まるでしょう。
というわけで、
ビルが無くなる前に写真を撮りに来ました。
既にビル内は
ユニクロやスポーツ用品店、飲食店など
多くのお店が2月までに閉店しています。
書道道具のお店「ならや本舗」さんをはじめ
いくつかのお店は既に他の場所に移転しましたが、
地下の「旬八青果店」さんや
事務用品の「おくらや」さんなど
完全閉店する店も多いです。
前回、俺は2月11日に来ていますが、
その時点でユニクロはもう閉店していました。
前々回来たのが去年の2月26日ですが
その日と比べると
今日はだいぶお店が少なくなってましたね。
東京は、
1964年の東京オリンピックあたりを機に
一気にビルの開発が進み、
その頃に建てられた高層ビルが
今、軒並み老朽化のため解体が始まっています。
有楽町の有楽町ビルや新有楽町ビル、
田町の森永ビル、五反田のTOCビル、
渋谷の東急、中野サンプラザ、池袋のマルイ……。
探したらもっとあるはずです。
とくに渋谷駅前の再開発は大規模なもので、
東横線の駅が地下に移動する前の11年前の渋谷と
今の渋谷では、
全く別の駅と言っても過言では無いです。
しかし、
東京の発展の歴史は、
破壊と再生で成り立っているとも言えます。
ここまで古い建築物が破壊される首都というのは
世界的にも珍しいんじゃないですかね？
今日行って来た五反田TOCビルは、
解体されたあとに新しいビルが建つ予定で、
新・TOCビルは
地上30階、地下3階、高さ約150メートル、
延床面積約27万6000平方メートルの
超高層ビルになる予定だそう。
悲しいかな、人間ってのは
古いビルをいくら懐かしんでも、
新しいビルができて立派で綺麗で便利だと
すぐに古いビルを忘れてしまいます。
今の五反田TOCビルも、
何年か後には皆に忘れられてしまうことでしょう。
だからせめて、
俺みたいな人間は
カメラでフィルムに焼き付けて
その姿を何かしら残しておこう、と思ったワケ。
新しい超高層のTOCビルができたら、
また写真を撮りに来ます。
五反田TOCビル、長い間お疲れ様でした。