REVERSE of EXPO 〜嵐妄想ゴト〜 -5ページ目




妄想のお話です

現実世界に帰れる方だけどうぞ



















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「よし!」
テーブルの上に所せましと料理を並べて、何度も立ち上がりたくないからワインクーラーの中に氷水を張って今日はビールを突っ込んだ。
冷蔵庫から冷えたグラスを持ってきてくれた翔くんにどれにする?とワインクーラーを指させば「冷たっ」と零しながら予想通りの1本が取り出された。
プルタブを引くプシュっというその音だけでテンションがあがる。
2つのグラスに丁寧に注がれるビール。
お互いにグラスを持って。こういう時の役割分担はいつも明確だ。
「クランクアップとオリンピック閉幕と海女さんありがとうってことで、」
「「カンパーイ!!」」
グラスを鳴らしてお互いに微笑んでから琥珀色の液体で喉を潤した。
「んーーー!」
一気に半分ほど飲み干して声にならない声を上げる翔くんを見て楽しむ。
「やっぱうまいわ三重づくり」
撮影の時に先に試飲させてもらってる翔くんが感慨深げに言う。
「うん、苦味が効いてるね」
俺は俺で自分の担当した場所のは飲んだけど、本当にこんなに数があるのにここまで違ってくるんだと驚く。
「"目指したのは、美し国の名にふさわしい、繊細で上品な味わいの、日本に誇る一杯。ホップの苦味が効いた、三重だけの一番搾りです"かぁ」
缶の側面に書かれている文字を読み上げて印象が間違ってないことに嬉しくなる。
「では美し国、いただきます」
丁寧に合掌して、味見出来ず心待ちにしていた鮑の刺身を口に入れている。
「んー!うーまーいー!」
「でしょうね。黒鮑高いよー。こんだけ食べようと思ったら…なんか御礼しとかなきゃだね」
(いや好きだけど!好きでもこんなに食べる機会ないよ!わざわざ食べに行ったりしないし)
ちょっとお値段の想像をしてしまうのは許してほしい。
「じゃあ有り難くたっぷりいただこうぜ~」
呑気な人は次に栄螺を咀嚼してビールを飲んでまた「うまいー!」と吠えている。
どれどれ、と自分も箸を手にして鮑から口にした。
コリコリとした食感とほんのりした甘みと磯の香りが口の中に広がる。
味わって、嚥下して、ビールを。
暫し無言で三重づくりを二本空けて、次は違う場所にしようかと思案していると立ち上がった翔くんがランタンを灯してくれた。
「日が暮れるのもだいぶ早くなってきたね」
クーラーから出した熊本づくりを注ぎ分けて暗くなってきた空に目をやる。
久しぶりのオフも終わりが近づいてくる。
「今年の夏も早かったな」
「ライブもあったしね」
もう一度『おつかれ』と小さくグラスを合わせる。

ドラマにコンサートに映画にオリンピック、レギュラーにアルバムにまたコンサート。
終わることのない日々に感謝することしかできないから、前を向き続ける努力を。
その努力の隣にいつも一緒にいてくれる人がいるしあわせ。

「んー!"ベランダチャージ"完了!」
伸びをして背もたれに持たれたら目の前の人がニヤリと片方の口角を上げる。
「違うチャージもしとく?」
裸足の足が向かい側から伸びてきて脛を擽るから、素早く両足でそれを捕まえてニヤリとやり返した。



甘い攻防は一度きりの夏の終わりに刻まれた。









2016-08-24

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クランクアップ&オリンピックお疲れ様記念日ということで


実際の関東は天気悪いみたいなのでそんなタイミングあるかは不明ですが(笑)


ふと去年の疑惑のベランダチャージを思い出してエイヤ!と勢いだけでお届けしてすみません(^^;