天門の試練  3 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「あの方ではない!そなた
何故、ユ・ウンスをなのるのだ!」


「酷い、ヨン?チェ・ヨン?
私よ。ユ・ウンスよ」


「匂い、否、薫りが違う。
あの方は花のような薫りが
していたのだ。
彼の地で一夜を共にした折り
あの薫りを忘れる筈がない。
故にお前は何奴!事と次第に
よってはこの場で斬る」


「叔母様~~酷いと思いませんか?
かれこれ四年の月日が流れてるんです
匂いなんて消えますよ。
二人のいまが大事であって
過去なんてどうでもいいと思いませんか
私は王宮裏山にできた天門を通り
やっとの思いで戻ってこれたのに」


ユ・ウンスと名乗るこの女人は
叔母であるチェ尚宮に涙目で
訴えている。
そこへ姿を見せたのは騒ぎを
聞き付けた王妃様であった。


「チェ尚宮、如何がしたのじゃ?
おぅ、これは大護軍が戻って
参ったのじゃな、此度の戦
彼の地を元より取り戻した事
嬉しく思う。国母とし民に変わり
礼をもうす。。。
して、大護軍はどうみたのじゃ?」


「はっ、滅相もない御言葉
恐悦至極に存じます。
・・・某は、こちらの女人は
偽物と思う所でありますれば
何故、あの方の名を騙り
王様や王妃様を身内である叔母を
まで騙し、そこの意図が
何処にあるのか、確かたいと
存じ上げます。故にこの女人を
王様の御前に跪かせ、審議致し
たいと思う所であります」


「成る程のぅ、妾も同席しても
構わぬであろうか?
お顔は義姉様じゃが、妾も
俄に信じがたい部分もあるのじゃ
チェ尚宮には義姉様に見えてる
ようじゃが、妾は義姉と
お慕い申した姉妹ゆえのぅ。
・・・チェ尚宮?参ろう」


王妃様を先頭にぞろぞろと
王様がお出ましになられる
康安殿へと向かう一向。
大護軍チェヨンは、ユ・ウンスと
名乗る女人が子犬のように
纏わり付くのを煙たく思いながらも
無言を貫いていた。

そして一度兵舎へ戻り素早く
水浴びをし、身体を清め
共に死闘をくぐり抜け
生還したウダルチを始めとする
高麗軍と共に、王様の御前に跪き
言葉を繋ぐ。


「先ずは長きに渡り王宮を空けしこと
心よりお詫び申し上げます。
・・・そして鴨緑江一帯の奪還を
成し遂げし事ご報告申し上げます」


「うむ、ご苦労であった。
感謝致すぞ、長き月日であったぞ
なれど大護軍ならば必ずや
成し遂げると信じていたのじゃ
まことご苦労であった」


「はっ!有り難き御言葉を賜り
ウダルチを始めとする高麗軍に
成り代わり御礼申し上げます」


深々と頭を垂れる総大将に
習い、後方に控えしウダルチも
頭を垂れる。


「戦に赴き者には
三日ほど、暇を与える故
身体を休めよ」


「はっ!皆?王様に労いの御言葉を
賜った故、兵舎へ戻り
身体を休めよ!チュンソク隊長
あとは任せる」


隊長は王様に一礼し
皆を退室させている中
王様はユウンスと名乗る女人との
婚儀の事を口にする。


「大護軍?、婚儀は春先が良かろ?
余は、そなたが嫁御を娶る事
嬉しく思うぞ」


「はい!王様~~!ウンスは
嬉しいです!」


「黙らぬか!
王様、某はこの女人は
姿は同じように見えますが
ユウンス殿ではないと
思う所であります。
何故なら、薫りが違い過ぎる
のと、叔母上の話ではありますが
医員ではないとの事、恐れながらと
震える手で王妃様のお命と
某をお救い下されたあの見事な
医術を披露され、皆が驚きながらも
見事に成し遂げた神医ではないと
言うのが解せませぬ」


「・・・王様?弁明させて下さい
間違いなく私はユウンスです。
チェヨンの事も
王様、王妃様の事も忘れるはずが
ありません。ですが医員では
ありません・・・実は私は・・・」

「あんたのお陰で
店の遊女が助かったさ。
ありがとよ、ほれ、給金だよ
都へ行くんだろ?十分あるはずだよ
気を付けて行きなよ」


「お役に立てて良かった・・・
あの病は厄介ですから
常に身体をきれいにし
お客にも湯で身体を清潔にして
もらって下さいね。
それとお願いがあります。
馬を一頭譲って貰えませんか?
歩いて都へ行くのはかなり
難しい道のりだと思うので」


「馬に乗れるのかい?
分かったよ、すぐに用意されるから
待ちな」


ウンスが間借りをしていた妓楼では
遊女が数人毛じらみに悩まされて
いたのだ。湯浴みもしない殿方を
受け入れるのだから仕方がない
のかも知れないが、ウンスは
陰毛を剃る事を進め、身体を清める
事と、寝衣も常に洗う事を進め
徹底する事をこの七日程で
あらまし沈下の傾向が見られたので
あった。

馬を一頭譲ってもらい
ウンスはどうにか跨がり
都へ向け駆け出して行ったので
あった。



・・・・・

皆様こんにちは。

都のウンスは誰?

次回持ち越しですよ~~ガーン

怒らないでねショボーン