浮気? | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています


浮気?

「今夜も帰りが遅いみたい・・・」


ここひとつき程
最愛の人はウンスが
寝付いてからの帰宅になり
朝ウンスが目覚めると温もりだけ
残し、その姿はないのである。

ウンスの世ではこんな時
旦那の浮気を疑う人も多いと
噂話を良く耳にしていたが・・・。


「まさか、あの人に限って、
でも可能性はゼロではないかも・・・
こんな時、話せる友人も親さえも
居ないなんて・・・どうしたら
いいの?・・・辛い・・・」


寝起きで涙を流すウンス。
だが、暫くするとすっと顔を
上げ、持ち前のバイタリティーで
行動を起こす事を決意する。

自身が勤める典医寺の役目を
少し早めにあがらせてもらう事に
した、そして事もあろうに
武士の姿に変装し、少し前を歩く
ヨンを尾行していた。

その姿は赤めの髪をひとつに縛り
ウンスの世で言うところの
ポニーテールである。
衣はと言うとヨンの衣を拝借し
長め丈を腰で縛り
安物の剣まで腰にぶら下げている。


「歩きづらい~~!
もぅ~嫌になるわ。あっ、曲がった
市井を通り越してどこへ行くのよ。
絶対踏み込みでやるんだから
浮気?上等じゃないの!」


少し前を歩くヨンは寒々とした
空気が張り詰める中
鬼剣を左手に持ちゆらゆらと歩を
進めている。


「なんだかおかしくない?
あんな歩きかたしてないわよね。
今にも躓きそうな歩き方?
どこか悪いの?
ここに立派な医者がいるじゃない!
もう~~全く!」


そう叫ぶとウンスは
駆け出し、後一歩の所で
派手な格好の女人がヨンの腕を
すっと掴んだ。


「ん?誰?誰よ!」


「あら?何方かしら?
ずいぶん美丈夫な方ですこと」


「・・・誰なのだ?
今の某には気も感じぬし見えん」


ヨンが振り返ると
ウンスが目を見開き驚く。
瞼が塞がり全く見えていないのである


「ヨン!私よ、ウンスよ。
どうして言ってくれないの?
目は開かないの?
で、この人は誰?」


「ウンスなのか?
どうして市井におるのだ
役目は如何した?」


「毎晩夜中に帰宅し、私が目が覚める
頃にはいない、誰でも浮気を
疑うわ、だから役目を早上がりさせて
尾行していたらこの有り様
ヨン、説明して!事と次第によっては
考えさせて貰うわ」


「・・・!!・・・
この方は市井でも名のある
目を直して下さる医員たのだ」


「あらそう?診せて・・・
眼瞼下垂みたいね。
白内障は患っていないみたいだし
大丈夫よ、私が治してあげるから
だから、その腕を離して
貰えます?私の大事な大事な
旦那様ですから。うふふ」


ウンスは派手な医員と称する女人から
ヨンを奪うようにその腕を
掴み、てくてくと歩き出すが
瞼が思うように開かない
ヨンの杖と言うより
なんだか怒っているかのように
強引に引っ張る感じである。


「ウ、ウンス?
ちとゆるり歩を進めてくれぬか?
道が見ずらいゆえ・・・」


「・・・」


「怒っておるのか?」


「あたりまえじゃない?
先ずは瞼をあげる施術します。
私はね、美容を専門にする医者を
目指し、あなたとあのビルで
出逢って、ここに今はいるの
でもね、それに対して後悔なんか
してないわ。
歳を重ねても、あ、いえヨンが
大事だし、愛しているから。
それなのに、目の前に
優秀な医者がいるのにヨンは
なんて事してくれるの?
まぁ~今は怒らないでおくわ
罰は瞼の施術をし
完全回復してからね」


「す、すまぬ。
だが決して裏切ってはおらぬ
俺はウンス一筋故
ウンスに嫌われるのではないかと
そればかりを案じておったのだ
浅はかであった」


「もう良いから、行くわよ」


それからウンスは典医寺に戻り
ヨンの施術をするべく
段取りを組んでいた。
早い方が良いだろと
年明けすぐに施術をし
一週間の暇を賜る段取りもとり
手際よく事は進んだ。


「ヨン?すぐに良くなるから
心配しないでね。
歳を重ねるとヨンのような
事が起こる人もたくさんいるし
病気じゃないから心配しないでね
瞼を元通りにしてあげるから
それとね?あの医員はやぶ医者だと
思うの、じゃないと二ヶ月も・・・
いやいや施術をしたことない医員なら
想像もつかないかも知れないわね。
同じ医員を貶すのは止める
でも叔母様にお願いして
素性は調べさせて貰うから」


明日には新しい年が始まるそんな
時、降って沸いた浮気の懸念は
解消されたわけではないが
先ずは目先の事に全集中しようと
ウンスは強い思いを胸に秘め
床についた。
むろん、ヨンの腕を枕に。


・・・・・

浮気?じゃないと
ウンスは信じているけど
なんだかモヤモヤしてる
みたいですね笑
ウンスや?大丈夫よ
ヨンはあなた一筋だからね


私は大阪に帰省中です
今夜もう一泊し
帰ります。
皆様も帰省したり
何処かへ旅されていますか?
新たな年の始まりです
今年も宜しくお願い申し上げます。

また機会あればお題の中から
幾つか描いていきたいと
思いますのでお待ち下さいませ。


でんべ。