櫻 11  | シンイ二次小説でんべのブログ

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ウンスの瞳が
ようやく開いたのは
二件の手術が終わり三日目の朝
だった。

「あ~~よく寝たわ。
あれ?ヨンはやつれた顔してるのね。
大丈夫?私、寝言や歯ぎしりなんか
してた?眠れてないんじゃない?」

「・・・ウンスを案じておった。
飯も食わず厠にも起きず
丸二日間眠りっぱなしであった
もう大事ないのだな?」

「えっ?ぇ~~丸二日??
今日は何日??どうしよう・・・
無断欠勤になったんだよね~
えぇ~~!」

瞳が開けば心配そうに覗き込み
不安気に眉を八の字に下げていた
ヨンと瞳がぶつかり
何事もなかったように
寝台の上で両手を上げ伸びをし
事の子細を聴くとこれまた
寝台の上で上半身を九の字に
折り曲げ絶叫していたのである。

「クックッ…それならば
案ずる事はないぞ。
俺を誰だと思うておる?
根回しは済んでおる故・・・
腹は空かぬか?厠は?」

「お腹も空いたし、厠も行きたい
かも…お風呂よ!お風呂が先かな。
ごめんなさい…心配かけてしまって
ずっと看病していてくれたの?
お役目も行かず?」

「当たり前であろう。
ウンスとは生も死もともにと
決めている故片時も離れる訳には
いかぬのだ。執務は屋敷でも
出来る故、テマンを王宮と屋敷を
往復させておるのだ」

「そうなのね。
あっ!私が手術した患者さん
二人は?聴いてない?」

「腹を開けた患者は無事に
目が開き激痛と戦っておるが
侍医の話だと回復に向かっておる
らしいぞ。もう一人は意識は
戻っておるが内功が使えぬと
喚き散らしておるとか・・・」

「そう、仕方がないわ。
高麗では前代未聞の出来事だもの
でも、無事で良かったわ」

それからウンスは飛び起き
厠を済ませ風呂に入り
朝餉を済ませていた。
胃の府に優しいものをと
粥を準備してくれた
使用人であるヨンジャに感謝し
ウンスとヨンは王宮へと出仕する。

ウンスは気が付いていただろうか
ヨンがウンス殿ではなくウンスと
呼んでいた事を。

王宮大門に着くと
厳しい顔を露にする叔母が
今か今かと待ち構えていた。

「あっ…チェ尚宮さんよ。
なんだか怒ってらっしゃる?
凄く怖い顔でこちらを見てるけど」

「案じておった故であろうと思うぞ」

愛馬チュホンから飛びおり
ウンスをそっとおろすヨン。
すぐさまチェ尚宮が駆けより
ヨンの頭部をバシッと叩く。

「何ゆえ連れて参ったのだ!
やっと目が覚めたのであろう
病み上がりと一緒であろうが!
戯け者が!!」

「チェ、チェ尚宮さん?
あまり叩かないであげてください
私の大事な人なんですから・・・。
それと私が行くっと
駄々を捏ねてしまって・・・
手術をした二人が心配で心配で
この目で確認するのが
執刀医の役目ですから」

「ウンスや?ならばよいのだが
なれど無理をするでないぞ。
いずれ輿入れくださる大事な
身体ゆえの・・・それと
私を役目の名ではなく叔母と
呼んではくれまいか?
甥はヨンとな…私もウンスと
呼ばせて貰うゆえ構わぬか?」

「はい、でしたら叔母様?
早く私達を解放してください
急ぎますから、うふふっ」

「す、すまぬ」

何事にも動じないウンスに
叔母は呆気に取られながらも
道をあけ二人を見送る。
王宮と言う魔物が住まうと
言われる場であっても
ヨンはウンスを気遣い
腰に手をあてていた。
たまに瞳が合えば笑みを浮かべ
会話を交わしているようにも
見える。「やれやれ…デレッと
しおって・・・」
そんな事を思いながらも
叔母も坤成殿へ踵を返すのである。
春が待ち遠し高麗の寒さを
二人でならば乗り越えるであろうと
叔母の背中も安堵の様子が
うかがえるようである。

・・・・・

ありぁ~まだウンスは返事して
ないけど😃ぬか喜びになりません
ように😅

三回目Mのワクチン打ちました。
肩は痛いですが熱も出ず
過ごせています。
今日からまた仕事で残業だと
思います。ご心配頂きありがとう
ございました。

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