出逢うまで(いつか必ず) 12 | シンイ二次小説でんべのブログ

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平日は午後まで医学部に通い
講義を受け過ごし
夕方からヨンの美容整形院で
チェ氏のアシスタントをして過ごす
今のウンスのスタンスであった。

今日は週3日のバイトの日
そして初給料の日である。
むろん、銀行振込だが
明細書は手渡しだ。

「ご苦労様、はい給料明細だ。
メシでも行こうか?」

「いえ、明日も講義があるんで
終わったら帰ります。
また休みにでも誘ってください。
一食浮くのは助かりますから、
うふふ」

チラチラ明細書を見
早く確認したいとその瞳が
語っている。
一月(ひとつき)両立したのだから
仕方がないと言える。

「ちっと、失礼します。
すぐに戻りますから」

「クックッ…わかった」

ウンスは弾ける笑みを浮かべ
ちょこんと頭を下げて
トイレへと駆け込む。

恐る恐る明細書を開いてみると
その大きな瞳がより一層
大きくなった。
支払い支給額が親が仕送りして
くれる金額より遥かに多いのだ。

「ダメダメ!こんなに貰えないわ
下心がみえみえなんだから
いやになるわ。若気の至りなんて
真っ平ごめんだわ。
でも・・・秋冬のコート・・・
持ってない。
さすがに寒くてカーディガン
だけじゃ風邪ひいちゃう・・・
どうしょう??」

そう自問自答を繰り返すウンス。
親にこれ以上負担を掛けまいと
冬になると何枚も着込み
もこもこウンスの誕生となるのが
毎年恒例となっていた。
学生時代には
よくからかわれた物だ。

「聞いてみようっと」

ウンスは恐る恐るたずねて
みる事にしたようだ。

「あ、あの…すみません。
チェさん、こんな大金に
見合うだけの仕事はしてません
から、お返しします。
でもまだ銀行行けてませんから
今度の日曜下ろして
次のバイトの日に持って来ます」

「良いんだ。
俺のアシスタントも大変だろう?
女性からの突き刺さるような
視線や意地悪にも良く耐えて
くれている。その代価と思い
受け取って欲しい。
今まで数人アシスタントを
雇ってみたんだが、すべて
潰されてしまったんだ」

思い当たる節がある
整形希望の箇所を患者さんに
問診し、チェ氏に正確に
伝えここでの治療は他言無用と
一筆認めてもらうのが
ウンスの仕事。
その時足を引っ掛けられたり
問診票に記入している最中
手の甲をつねられたりと
日常茶飯事にあるのだ。

「それでも貰い過ぎです。
それに・・・勉強も見てもらって
いるのにやっぱり返します」

「いや、俺は持っていても
仕方がないんだ。金に興味は
ないからな。苦学生を応援させて
くれ?それが今の俺の
拠り所なんだから取り上げないで
くれないか・・・」

「言い出したらな引かない
ウンスの性格は
良く知っているが
これだけは俺も引くつもりはない
ん?またあいつが・・・。
まったく粘着力半端ない医師
には困ったものだ」

どうやらサム医師が
ウンスのバイトの日に合わせ
必ず玄関先で中の様子を
伺っているようである。
それを承知のチェ氏はバイトが
終わると必ずアパートまで
送り届け、室内に入り
鍵をガチャっと掛けるまで
見届けるのが習慣になっていた。

「えっ?またサム先生??
あのおじさん何がしたいの?
いつもいつもしつこいんだから
・・・でも、助けてもらったから
無下にもできないんです。
それでもですね・・・
直接手をだそうものなら
警察よびますよ!」

外の様子を気にしつつウンスは
語尾を強め扉の向こうを睨む。

「なら、ここで暮らすか?
部屋なら幾つもあるし、家賃も
かからないぞ?
それに、俺はウンス?貴女が
俺に気がないうちは絶対に
手は出さないと約束する。
俺の約束は命掛け、必ず護る」

「命なんて容易く掛けないで…
医者は命を救う仕事・・・あれ?
・・・このやり取りどこかで
言ったような??あれ?
どこで言ったかな??・・・」

ウンスは小首を傾げながらも
チェ氏の話を思い出していた。
『家賃?助かるけど
信用できるのかな~このおじさん。
よし!冒険も大事だよね?
家賃減らせたら仕送りも減るし
一石二鳥って所ね』

自身が少しの我慢が
親に少しの息抜きを与える
ウンスは答えを伝える。

「ここに置かせて頂けますか?」

・・・・・

あ~あ…同居しちゃうんだ~💦
知らないよ~(笑)

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