出逢うまで(いつか必ず) 11 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「隠れていないで正々堂々と
してはどうだ?」

「えっ誰か居るの?」

ウンスが振り返ると
罰が悪そうに顔を覗かせるサム医師

「へっ?サム先生??
どうしてこんな・・・えっ!
あと付けてきたんですか?
サム先生!最低!!!」

若いウンスが、ぷぅ~と頬を
膨らませプイっと明後日の方角を
向く。

「あの、あのですね。
僕の大事なウンスさんが
こいつにホテルにでも連れ込まれ
るんじゃないかと心配で心配で…」

「ホ、ホテルる?バカな事を
言わないでください!
おじさんたちに決して
操は捧げませんから!」

「アハハハッ…俺たちはおじさんか
サム医師やられましたな
でも俺はウンスを振り向かせる
まで、引いたりはしないし
必ず俺を好きにさせてみせる。
でだ、サム医師のその粘着力
貴方からただ漏れしている
その気配前世で誰かは知っている。
最期も記憶の奥底にある・・・。
「キ・チョル」貴方だ。
あの苦い記憶は未だに俺に
まとわりついている。
立ち話もなんだから座れば
いいさ。ウンスさん?
ご一緒させても構わないですか?
決して下手な真似はさせません」

大人の事情と言った所なのだろう
と、ウンスはチェ氏の話を耳に
しても我関せずとばかりに
絶品パスタを頬張る。
醜い傷痕を綺麗にしてもらった
代金の替わりにしぶしぶ
デートしているウンスには
サム医師が誰であろうが
関係ないところなのだ。
ヤバい人ならば今後一切関わらない
ウンスはそう決めていた。

デートを終えアパートメントまで
送ってもらい、ウンスは
一人用の狭いペットに
その身をドサッと投げ出した。

「あ~疲れた・・・。
チェさんの話もサム先生の話も
どちらも受け入れたりしないわ。
今は医者になるのが先。
色恋はまだまだ先なんだから
まったくおじさんたちは
めんど臭い!」

両親が昼夜、身を粉にし働き
学費を工面してくれているのだ
それを裏切る事は絶対出来ない
常々ウンスはそう自身に
言い聞かせ、医学部に通っている
サボることもせず、友達と
遊びほおける事もない。

「でも・・・アルバイトは
魅力的かな…少しでも仕送り額が
減れば助かるよね・・・
どうしょう・・・あ!お母さんに
相談してみよっと」

すぐにウンスは実家へ
電話を掛け、アルバイトの話を
打ち明けてみる。
信じては貰えないだろうと
前世の話は避けていた。
まぁ…ウンス自身興味がないのだ
から、仕方がないと言えば
仕方がないのだが。

「そっか・・・うん!やってみる。
もちろん医学部に通うのに
無理なら辞めるけど
週3日だし、大したアルバイト代には
ならないと思うけど
生活費の足しになれば
仕送り額が減らせるかも知れない
からね。うふふっ」

そう言って電話を切り
疲れたのか、ウンスは眠りに
ついたのであった。


一方サム医師は
手当たり次第、古い書物を
買い漁り、「キ・チョル」の関連
記事を探していたが
高麗時代に実在した
奇皇后の兄であり、権力を
欲した男…その程度しか
書物には記載されては
いなかった。

「くそっ!役立たず!」

サム医師は書物を放り投げ
ウンスを思い、こちらもまた
眠りにつく。
深夜浅い眠りから覚め
ふと思う。

「そう言われてみれば
患者としてウンスさんを診た時から
粘着していたのかも知れない。
遠慮なく物言う若い感性
そして、あの大きな瞳に宿る
芯の強さ、今の僕にはないのかも
な・・・だから惹かれたのかな。
こうなったらプシュあるのみ!」

サム医師は絶対ものにしてみせる
そう強く思い再び眠りに
ついたのである。


・・・・・
皆様の予想は当たりましたか?
サム医師の前世は、あの
「キ・チョル」でした~💦
でもサム医師は最後まで
前世の記憶は甦りません
(今の所)・・・操って・・・
古い感性ですね。
私が婆さんなもので
古くてすみません🙇

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