鈴蘭  74 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「次は何処へ行きたいですか?」

「あの馬車に乗れぬか?」

ディナーを食し、次は何処へと
問えば事もあろうに
空を飛ぶ、自動車に乗りたいと
チェ尚宮は恥ずかしそうに
ぼそりっと呟く。

「アッハハハ…分かりました。
行きましょう…腰を抜かさないで
くださいよ」

履き慣れないヒールに
苦戦しながらも、チェ尚宮の顔は
晴れやかである。
王宮を逃げ出した負い目は
今の所微塵も感じられない。

「ディナーはお気に召しましたか
あそこでは味わえないから
堪能して貰えたら嬉しいのですが」

「実はの・・・胃の府が
飛び出しかけたのだ。
それで、慌てて飲み込んだのだ
なんと情けや…」

「ハッハッハ、おっとこれは失礼
致しました。レディーの仕草を
笑うとは男の恥でしたね。
叔母さん?とってもチャーミング
ですよ」

「れ、れ、ちゃ?・・・
天語は分からぬ」

そんな不毛のやり取りが
幾度か繰り返さる中
ヨンジュンはチェ尚宮と手を繋ぎ
車へと乗り込む。
自身が所有する車であり
なんと近未来ではカプセルを地面に
叩き付けると乗用車になるのだ。

「!!!」

眼を見開き驚きを隠せないチェ尚宮に
慣れた仕草で助手席のドアを開け
エスコートするヨンジュン。

「どうぞ」

「ヨンジュン…?天界とは
心の臓がいくつあっても足らぬ。
こ、これに乗れと??」

「どうぞ…おれ、安全運転ですから
ご安心を。シートベルトを
閉めてくださいね。これをこうして
ここに差してっと・・・。
じゃ行きますよ」

ヨンジュンが運転席に座り
指紋認証でエンジンが掛かる
仕組みになっている様子だ。

「こ、こ、これは・・・」

「驚きし過ぎですよ。
さっ、夜景を堪能してくださいな」

ふわりっと宙に乗用車が浮くと
高層ビル群の隙間を上手に
くぐり抜けいつの間にか
高層ビルの屋根位までの高さに達して
いた。

そこから眺める夜景はダイヤモンド
をちりばめたように
キラキラと輝いていた。
ふと空をみやれば手を伸ばせば
星が掴めるのではないかっと
錯覚を思わせる程だ。
天と地の光の饗宴に
一滴の泪が頬を伝うチェ尚宮。

「・・・綺麗なものじゃな。
私の悩みなど、この世から
すればちっぽけなものじゃな」

「叔母さんやそのずっと前からの
ご先祖様の頑張りがあったから
こそ、今の世があるんだと
思います。この地球も宇宙も
何億年前からの一人一人の努力の
積み重ねが今を築き、今のおれらも
また先の世の為に、努力を重ねて
いくんだと思うんですよ」

「わたしらの努力の積み重ねか…
胸に響く言葉じゃ・・・。
役目を放り出した者を…逃げ出した
者を王宮は・・・王妃様は
受け入れて下さるのか・・・」

その時である、天を一面覆い尽くす
雲がもくもくっと沸きだし
遠くからゴロゴロピカッっと
落雷の音が聴こえてきたのだ。

「ヤバいな…降りましょうか?
あれ…なんだ・・・叔母さん
お迎えが来ているようですよ。
過保護なんだから」

「迎え??」

「はい…お忘れですか?
叔母さんのかわいい甥っ子を。
大護軍も天門を操れる事を」

「・・・」

悪戯が見つかったように
チェ尚宮は肩を竦める。
ヨンジュンもまた人の気配には
敏感なのだろう。すぐに
突然の落雷が誰の仕業か理解
したようであった。
乗用車が下降し始め地に到着すると
心配そうに顔を曇らすヨンとウンス
それに、王様、王妃様の姿も
見られるのであった。


・・・・・

皆様こんにちは。

やっと一話、いやいや短いかも
それでも今はこれが精一杯です。
ごめんなさい。
昨日も仕事で毎日残業でくたくた
です。
取り敢えず三日分のおかずは
作りおき出来ました。
頑張らねば。

ヨンとウンスが迎えに来ました~
王様と王妃様も~。
怒らないでね・・・(笑)


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