鈴蘭  73 | シンイ二次小説でんべのブログ

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その頃チェ尚宮の姿は
天界と言われる世にあった。
連れは無論ヨンジュンである。
王宮から姿を消し、チェ家とも
考えたが止めにしたのだ。
いっその事知らぬ地へとも
考え、都の外れにある宿へ顔だし
ヨンジュンと再会を果たし
ヨンジュンの進めもあり
気晴らしに2058年の近代未来へと
案内したのであった。

観るものすべてに驚き
触れる物すべてに眼を見開き
常に冷静沈着なチェ尚宮の姿は
皆無に等しい…。

馬のない馬車が空を縦横無尽に
飛び回り、天まで伸びる屋敷が
連なり、のけ反るチェ尚宮の姿が
なんとも滑稽である。

「しかしながらこのような世が
あるとはのぅ・・・長生きは
するものじ。」

「叔母さん?お腹空きませんか
それと衣装を調達しないと
レストランにも入れませんよ。
俺のはロッカーの中にありますし
行きましょう買い物へ」

ヨンジュンに連れられ
チェ尚宮は天まで届くショッピング
モールへと足を踏み入れる。

そこはまばゆいばかりの光が
降り注ぎ昼間ではないのかと
み間違える程である。
降りたった折には、外は薄暗く
なっていたが・・・。

「スカートがいいかズボンが
いいか、どっちにします?」

「すか?」

「あ、あれですよ。そこのマネキン
が身につけている物です」

ヨンジュンが指差す方角に
眼を向けると・・・ただただ首を
左右ふるチェ尚宮・・・。

「旦那以外に、肌を見せるなど
女人にとっては恥ずべき行為ゆえ
私にはできぬ」

「知っていますよ。
でもここは高麗ではありませんから
ほら他の女の人を見てくさいな
あ、ミニは流石に抵抗あるだろうから
ロングスカートにすれば
いいと思うんだけどなぁ・・・」

うむを言わさずチェ尚宮の腕を
引っ張り店舗の中へ…そして
フレアスカートやインナー、靴など
ヨンジュン見立ての品々を両手に
抱え試着室へと案内する。
着なれないとふんだヨンジュンは
手に持つタブレットで
コーディネート姿を観せ、このように
着ればよいのです。っと
試着室の扉を閉める。

30分ほど過ぎた頃に
漸く扉が開いた。

「お似合いですよ。叔母さん」

「・・・」

春先の時節に合わせ
淡いピンク色のフレアースカートに
白いインナーを合わせ
小さめの鞄を手に下げ顔を真っ赤に
染めながらチェ尚宮が姿を見せる。

「か、風邪を引かぬか・・・」

「ハッハッハ…大丈夫ですよ。
どうですか着心地は・・・?」

「あぁ…悪くない」

「でしょう…おれは父も母も
兄弟も居ませんから、なんだか
母と買い物しているようで
とっても嬉しいです!
さっ行きましょう、ディナーへ
お肉の美味しい店があるんです。
おれ、過去へ旅してるから
お肉が無性に恋しくなるんです
でもこの時代はほどんどが
サプリメントで栄養管理をして
いて、固形物を口にする人が
いないんだけどそのお店は
オーナーが頑固者でしてね…
サプリメントなんかで栄養が
取れるか!ってお店を開けて
いるんです。美味しいですから
楽しみにしていて下さい」

ヨンジュンは笑みを浮かべ
チェ尚宮に手を差し出すが
意味が分からず戸惑うチェ尚宮を
包み込むような笑みを浮かべ
その手を引く。
まるで本当の親子のように・・・。

「このように旨いものがあるので
あろうか…私だけが食して
良いものなのか・・・」

「機会があれば皆様お連れ
したいと思っていますが・・・
で、叔母さんはどうして
王宮から逃げ出したんですか?
聴きますよ…おれ」

そう問われチェ尚宮は口を開いた。
長い月日を王宮で過ごし
歴代の王妃様を御守りし人生を
費やした王宮が変わろうと
している・・・受け入れねばとは
思うがどうにもならぬ想いが
心に影を落とし、嫁にも行かず
むろん、子をなす事もなく
人生を終えるのかと思ったら
無性に切なくなり、気が付けば
王宮を飛び出していたと・・・。

「そうでしたか…じゃ気が済むまで
おれ、付き合いますから
行きたい所にもお連れできます。
あ!そうだ!身内がご存命だった
頃に戻りますか?
何かよいアドバイスを
頂けるかも知れないですよ」

ただ頷きながらチェ尚宮の話す事を
聴いていたヨンジュンは
そう問う。

「兄上に会えるのか?
既に他界しておるのだぞ」

「忘れましたか…この小刀さえ
あれば天門を自由に操れる事を」

何の因果かはたまた
脈々と受け継がれた血筋なのか
Xマンとして生まれし我が身を
恨んだこともしばしばあった。
怪物っと言われ、イジメられた
幼少期。友と呼べる者もおらず
学生の頃、自動車事故で
両親を亡くし、一人で生きてきた。
そんな悲しい過去を持つヨンジュン

父を探す旅に出たつもりが
こうして数百年前の血筋に会え
少しづつ心を開いてきたのだろうか
なれど、肝心要の父にはいまだ
再会を果たしてはいないのであった。


・・・・・

皆様こんにちは。

叔母様はヨンジュンの世に
いましたよ。
現代風にイメチェンできたのかな。

さて、ゴールデンウィーク前まで
の仕事の予定が出まして
今月一日から毎日二時間残業
土曜日出勤も決まっています。
還暦をまわりどこまでやれるか
わかりませんが
頑張って見ます。
しばらくまともに掃除も
できないので、大掃除しています。
えっ?旦那?
こやつはこたつにくるまり
出て来ません!😱ムカ
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