年越しイベント再会  2 | シンイ二次小説でんべのブログ

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その頃ウンスは…。

天門を潜り抜けあの大木まで
来ていた。我が子の手を
紐でしっかりとくくり
天門を抜けたのだ。

「ミサ?アボジ居ないわね・・・
まさかあの時…いやいや
あの人は必ず生きてるわ。
そう約束したんだから…でも
誰かに確かめないと…あ!
ミサ行くわよ」

ウンスは人影を見つけ我が子を
ひょいと抱き上げると丘の上へと
駆け出す。

「すみません~~…はぁ~はぁ~
お尋ねしても構いませんか
チェ・ヨンさんは都ですか?
どこにいます?知ってたら
教えてください!」

「別嬪さんだな…大護軍様なら
いましがた出立なされたんだ。
まだ追いかけたら間に合うんじゃ
ないかな…」

「えっ!出立って…あの人は
生きているのよね?
チェ・ヨンさんは迂達赤の隊長の
筈だけど、大護軍様ってどなた?」

「可笑しな事を言う奴だな・・・
この地を取り戻した貢献が認められ
王様が任命されたんだ。
凄かったんだぞ。大護軍様の御体から
稲妻が無数に散り・・・そうだなぁ~
なんて表せばいいんだ…??
そうだ!・・・おい?どこへ
いくんだ~~」

話もよそにウンスは
ミサを抱き上げると駆け出していた。
ちょっと癖でまん丸まなこのミサは
ぎゅっと強く抱きしめられ
小さな足をバタたつかせ
痛そうに母親であるウンスに


「おんま~?どこいくの~~。
いたいよ…おんま??
ないているの?」

「あっ、痛かった?
ごめんね。でもね…ちょっとだけ
我慢してね…アボシに会いたいで
しょう??急ぎたいの…」

我が子に笑みを向けウンスは
頬を伝う涙を拭いもせず
必死に駆け出して行く。
生きていてくれた、いや
生きていると信じてはいたが
その姿をみるまでは不安で
不安で仕方がなかったのだ。
愛しい人との授かった我が子を
一目でも…せめて遠くからでも
あわせてやりたい。
そう強く思うウンスがいたのだ。

「はあ!追い付いたぞ。
ほら、馬を貸してやるから
乗って行けば良いさ。
女人の足で追い付く筈がない
乗れるか?」

「えっ!ありがと…構わないの?」

「ああ、護軍の馬だけど
逃げたって言い訳するさ。
あんたが美人だから、貸してやるよ
おまけにちびちゃんも可愛いしな
クックッ」

「ありがと、ちょっと
この子を私の背中に背負わせて
欲しいの、この紐で落ちないように
縛りたいの」

「ああ分かった。
しっかりと縛れよ、ほれ」

ウンスは我が子を兵士に託し
背負わせてもらった…。
紐でしっかりとくくりつけ
なんどもなんども礼を伝え
ウンスは兵士の手を借り馬に跨がる。

「ミサ!!しっかりと掴まって
アボシに追い付くわよ!」

「あい!」

ウンスはあの時を思いだし
馬の横腹を蹴る。
幼い我が子が落ちぬように
背後に気をつかいながら。

しばらく駆けるとそれらしき
集団の後方と思われる人の賑わいが
ウンスの耳に届き始めてくる。
やっと都へ戻れる嬉しさからか
身なりは鎧を纏い、屈強な兵士らだが
槍を片手に持つ者や、剣を持つ者。
かたや道脇で用を足してる姿も
見えだしてきたのだ。

「どいて!どいて頂戴!
止まれないの!道を開けて!!」

そうウンスがかなきり声をあげる。

「わっ?誰だ?
はっ?女人か?あの身なりは
暴れ馬か!お~い?誰か止めてやれ
~~!」

兵士らの中段くらいで、騒動に
気がつき声をあらげたのは
トクマンである。
筆頭を駆ける大護軍とチュンソク
チェ尚宮も騒動に気がつき
馬を止め振り返る。

長い列隊の後方をみやると
暴れ馬が列のど真ん中を
駆けてくるのが見えてきた。
歩を進めていた兵士らは道を開け
馬を避けていた。

するとヨンがくるりと愛馬を回す。

「退け!死にたいか!
んっ?この気は・・・まさか」

ヨンは眼を見開き
愛馬の横腹を強めに蹴り
駆け出して行く。
目を見張る速さで人をすり抜ける。
愛馬が賢くそれが成せるだが
あっと言う間に、トクマンをも
追い抜かし、暴れ馬に近くと
ヨンの愛馬は主の意をくみ
前肢を高く上げひひ~んっと
威嚇する。暴れ馬も負けじと
同じ姿で応戦し始める。
背に乗るウンスは武士では
ないのだ。
幾ら手綱操ろうとしても無理な事
「わぁ~~!」
そのような悲鳴が辺りに
木霊すると…。

「ウンス!ウンス!
手綱を強く握っておれ。
決して離すでないぞ」

ヨンはそう叫ぶと!
ウンスは背におんぶするミサの
紐を片手でなんとか手解き
声を張り上げる。

「ヨンさん~~!私は
駄目かも知れない!でもこの子
だけは助けて~貴方の子供よ~~。
ミサって名前をつけたの~~
受け止めて~~」

ウンスは手綱を離すと同時に
ミサをヨン目掛け放り投げると
同時に落馬していく。

それはスローモーションを見ている
ようにヨンの瞳には写っていた。
落馬するウンスと宙を舞う幼子
どちらも助けるべく
ヨンは幼子を無事にキャッチすると
同時に、ウンスの落下するであろう
着地点めがけ大きな身体を
滑り込ませようとした時!

不意にヨンの足が止まった。

・・・・・
あら~~まだ終わりません。

なんでヨンの足が止まったのかしら
??ウンスが落馬したら
亡くなっちゃうよ~~💦

次回は夕方17時に投稿しますね~

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