鈴蘭  46 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています


「あの人の小さい頃の話が
聞けてとっても会いたくなりました
ぎゅっと抱きしめてあげたい。
お母様を亡くし、本当に
辛く悲しい幼少時代だったんですね
・・・クスン」

「あぁ…我慢ばかりしていた筈じゃ
叔母である私にも甘えることも
遠慮しがちでのぅ・・・手を繋ぎ
市井をなんどか買い物に行って
「欲しい物があれば
買うてやるゆえ言うてみろ」っと
言ってはみたが返事はいつも
「母上」であった。」

「えっ、・・・そんなぁ~悲し
過ぎます。ヨンは・・・叔母さま?
会いたくて我慢できません。
行きます。都の外れなんですよね」

「ならぬ!許す訳には行かぬぞ。
女人が戦場に赴けば獣の慰み者に
なるのが道理ゆえ。それが仮に
迂達赤としよう…あやつは己の
部下を手にかける事になるのだ
それでもよいと…そして
ウンスは侍医ぞ」

仮にも王宮の侍医であり
都の外れとは言え戦の真っ只中
何時なんどき雲行きが怪しく
なるとも言えないのだ。
ゆえに自身の都合で身動きが
取れるほど甘くはないのである。

「・・・そうですよね・・・
私は侍医・・・これから戦で
都がどうなるかも
わからないんだもの。
でも手紙なら届くでしょうか…?
叔母様書いて頂けますか」

「手紙とやらは文の事か?
認めてはやるが」

「やった~私、漢字が苦手で。
私の世ではハングル文字が主流
なんです。筆を持つことも
硯を用意することもほとんど
ないので…ペンと言う物があって
それで文やメモをとるんですよ
それにpcってものが・・・・・」

叔母が屋敷に泊まり翌朝の事
ウンスは叔母とふたり
典医寺へ出仕する道中市井を歩き
ながらあれやこれやっと
話が尽きることはなかった。
パソコンと言う便利な物が
存在し、メモを取るのも手紙を
手書きするのもめっきり減ったと
身振り手振りを交え
教えていたのである。

「それは大層役に立つのじゃな
高麗では作る事はできぬものか?」

「電気もWi-Fiもないですから
残念ですが無理ですね・・・。
今度機会が有ればあの人に
天門を開いてもらって
一緒にいきませんか…きっと
叔母様、腰を抜かしますから
うふふ…」

そんな時であった。
市井が急に騒がしくなった。
「「紅巾だ~」」「「戦だ~」」
「「逃げろ~」」の叫び声が
聞こえてきたのである。


・・・・・

夜通し(児)と名乗る紅巾首謀者と
対峙するヨンの天幕へ伝書鳩が
降りてきていたのである。
差出人はスリバンであった。

伝書鳩の足に小さく
くくりつけられた文を抱え
どうしたものかと狼狽える
迂達赤にチュンソクが激を飛ばす。

「どうしたんだ!中身を開き
大声で読み上げよ」

「は、はい…では。「都の彼方此方に
紅巾現る」とだけ綴っております」

「チュンソク!!王宮へ戻り
王様を御守りせよ!!
俺も直に後を追う」

「な、なれど・・・」

「つべこべ言わず急げ!」

「はっ!」

チュンソクはすぐさま踵を返し
駆け出す。

『王様は某が必ずや
御守り致しますれば…大護軍
ここはお頼み致します』

後ろ髪を引かれながらも
チュンソクは馬で都へ向かった。
馬なら一刻もかからぬ筈と
チュンソクは剣を片手に
邪魔をするものは容赦なく
斬り捨てる。直に後方から
「ドドドッカ~ン」っと
落雷が落ち大地を揺るがす
振動が駆ける馬にも伝わり
危うく振り落とされそうになり
ながらも、どうにか体勢を保つ。
事の仔細を把握したチュンソクの
口角が上がったのは言うまでもない。



ポチっとして下されば嬉しいです


にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村