でんべ家の年越しイベント やや(最終話) | シンイ二次小説でんべのブログ

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「母さんしっかりしなさい
母さん!母さん!」

「オンマ~」

心配そうな声に我に返り目を覚ました
母親は孫と言われたその子を
探したが、その姿はもうなかった。

「二人は??」

「それがなぁ~忽然っと消えたんだ
それと母さん?父さんの愛読書を
覚えるよな、チェ・ヨン将軍の事が
書かれてるだろう。
あの本に第二夫人と眠ると書いて
いたんだがそれが柳夫人なんだよ
・・・何かが起こりウンスと
将軍がめぐり会いそして俺らの孫が
あの子供だったんじゃないか…
そう思ったんだ、だからな
母さんの分まであの子供の頭を
撫でてやったよ。
大きな人となれってな。
聞いて驚くなよ
お母さんのお名前はって
聞いたらなんて応えたと思う?
ユ・ウンスって応えたんだぞ」

「えぇ~~~~・・・」

ウンス似の大きな瞳をパチパチさせ
母親は再び気を失うのである。


・・・・・

「ソマン、母上を強く思え
さもなくば俺たちは時の旅人となり
二度と母上には会えぬ故」

「はい、父上
母上母上と念仏を唱えてみます
二度と母上と会えないのは
嫌でございます」

その逞しい胸の中で
ソマンは笑みを浮かべながら
そう応えていたのである。
ヨンもまたウンスをお想い
天門を潜っていたのであった。

孫であるソマンを抱かせ
頭を撫でて頂いた…それは
ソマンにとっても生涯忘れて難き
想い出となり励みになるであろう
そう信じていたのだ。
ただ時が過ぎていない事を祈る。
何が起きてもおかしくはない天門
の事・・・時が過ぎ一人残された
ウンスが寂しい想いをしてはいまいか
それだけが案ずる所であった。

しばらく後明かりが見えだした。

「父上~明るいです。
屋敷でしょうか?」

「・・・分からぬ・・・」

確かに灯りがみえる
日のひかりなのか何かは
まだ判別はつかないのだが。
そこは悪戯盛りのソマンの事
器用にヨンの腕からすり抜けると
とっとっとっと駆けだし
一足先に灯りの終着点がどこか
その目に映り出されたようである。

「父上~母上です
まだ寝台で眠っています」

「・・・そうか、二人の想いを
天門が聞き届けて下さったのだな
ソマン、母上に天門の事は
内密であるぞ。約束できるな」

「はい!父上」

寝台に眠るその姿は時が過ぎて
いるような節もなく寝衣も
あの折のままである。
屋敷の中に天門の終着点があった・・
その痕跡は跡形もなく
消え去り、静かなものである。

「ウンスゃ貴女の代わりに
ご両親にお会いしてきたのだ
ソマンをよしよしっと撫でて
頂いたぞ・・・」

ヨンはそう胸に秘め
ウンスの優しく撫で顔に掛かった
毛を耳にかけてやるのであった。





・・・・・

お付き合いありがとうございました。

無事にヨンとソマンは戻ってきました
二人はきっと天門の事は口に
せず、日々を過ごしたと思います。

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