生きる意味(模索)54 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています




先の尖った石を膝の上に逆さに
乗らされ、その上から重い石を
のせられ顔を歪めながら
苦痛に耐えるチン医員・・・。

「徳興君殿との繋がりを
はかなくば、拷問の手を緩める事は
せぬぞ…脚の骨が砕け二度と立ち上がる
事ができぬやも知れぬな」

「ほ、ほ、護軍・・・徳興君様とは
遠縁の間柄だけです。それが罪に
なるので、ご、ごさいましすか・・・」

チン医員は意識を無くし
掛けたかのように、ろれつが
回らなくなりだしていた。
なれどヨンは詰問の手を緩める
気は毛頭ない様子に見受けられる。
眉をきりりっとあげ、チン医員を
睨み付けていたのである。
それもその筈であり、我が愛する
ウンスを狙ったものなのか
はたまた王様の
お命を狙ったものなのか
徳興君との繋がりを掴み
事が起きる前に阻止せねばと
考えていたのである。

「水をもて!!」

「はっ!」

ヨンは兵士にそう叫ぶと
小柄な兵士が駆け出しすぐに
桶いっぱいの水を運んでくる。
夏場と言えど地中深く振り当てた
井戸の水は、十分に冷たく
身悶えするほどである。
そんな井戸の水を
「バシャッ」っと桶の水を項垂れる
チン医員の頭に、ヨンは浴びせる。
ぶるぶるっと身体を震わせ頭を
上げ眼を見開いていた。

「か、勘弁してください…ほ、護軍
何度も言って、い、いますが
わたしは徳興軍様とは無関係に
ございます、遠縁にあたるだけで
咎めを受けねばならぬのですか?!」

「通して!!話があるのよ
大事な話が!!だから通してってば」

「ん?ウンス」

意思の強さが声に出ている
その主は紛れもなくウンスで
あり、場が場ではあったが
ヨンは地下牢の戸口を開き
ウンスを招き入れたのである。
牢番も護軍には逆らえず
黙っていた。

「如何したのだ?このような
所まで・・・」

「うんっ、ありがと通してくれて
あのね、あの男の居所を
掴めるかもしれないわ、チン医員が
どうして鳥兜を典医寺へひっそりと
植えたのか、そこが問題なんだけど
それを聞き出して欲しいのよ」

「ウンスが案ずることはありませぬ
故にウンスはこのような薄暗く
足元もおぼつかない場へと護衛も
つけず駆けつけるのは賛成できませぬ
俺を信じ、典医寺で待つことは
できませぬか?」

ウンスを諭すような優しく
呟くヨンではあったが
口より先に突っ走るウンスの事
前世から無茶ばかりを繰り返して
いたのが思い出されヨンは
苦笑いを浮かべるのであった。

「なによ!護衛ならテマンが
いるんだから、ほら、あそこ」

地下牢の上を指差しウンスは
胸を張りそう答え、ヨンが
頭上を見上げると、テマンが眉を
潜め困り顔を浮かべ覗いていた。
窓もなく、極わずかな隙間しか
ない、いわば天窓と呼ぶのだろうか。

「ほ、護軍…すみません
なんども止めたんだけど
言うこと聞かないんです」

「・・・まったく貴女には敵いません
少しも目が離せぬと言う事です
それは前世から変わらないのですね
俺から離れず後ろにいてくだされ
いいですね?」

「わ、わかったわよ。
必ず聞き出してちょうだいね」

そう呟き、こくこくと頷くと
ウンスはヨンの濃紺の衣をぎっと
掴み一歩後ろへと下がるのである
ヨンもまたその愛らしさに目尻を
緩めながらもきりりっと前を向く。

「テマン!聴こえるな!?
この者の身内に伝えてまいれ
「ご子息は王命にて処刑された故
亡骸を引き取りに参れ」とな」

「えっ、あ、はいっ!」

テマンは護軍の意図がよく飲み込め
ないのか、小首を傾げながら
天窓からすっと、気配が消える。

「ほ、護軍殿、なぜ私が
処刑などと嘘を付いてまで
身内を呼ぶのでございますか
何度も口にしておりますが
徳興君殿とはただただ遠縁の間柄
でございます・・・。」

「そうであればよいがな」

何らかの策があるのか
ヨンはにやりっと口の端をあげ
そう呟くのであった。


・・・・・

皆様こんにちは
幾話か描けましたので
本編再開致します。
更新のないなかもブログに
指を運んで頂き感謝致して
おります。本当に
ありがとうございます。

で、歯が入りましたラブ
でも・・・・悲しいかな・・・
部分入れ歯になり
慣れないものでうまく話せませんえーん
どうしまひょショボーンショボーンショボーン

ポチっとしてくだされば嬉しいです




にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村