生きる意味 49(模索) | シンイ二次小説でんべのブログ

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季節が春から初夏を過ぎ
日に日に暑さが増す頃        その人が訪ねてきたのである。

微かに笑みを浮かべた口元
懐かしく思うのか
ウンスにあてがわれた典医寺
奥にある別棟の中庭で佇んでいた。
その奥には薬草園があるが
別棟から顔を出したウンスに
釘付けの様子てある。

「医仙!!」

白い白衣を身に纏い
当時のように肩までかかる髪を
耳に掛け笑みを浮かべ
誰かを手招きしている。

「・・・!!」

濃紺の衣に身を包み
困ったように、眉を八の字に下げ
ているが、どこか嬉しそうに
ウンスのあとをついて行くヨン。

『ん?…この気配』
「何者!!」

ウンスを背に隠し
瞬時に一歩前へと歩を進め鬼剣を抜く。
今の世では気配も違うのか
ヨンはその男を見て眼を見開いた。

「侍医・・・」

「大護軍…ただただお懐かしく…
わたしを覚えておりますか?」

「えっ?ヨン、お知り合い?」

目元を緩めヨンを見つめるその男
かつて侍医と呼ばれ、キ・チョルの
舎弟であった笛男や火女の襲撃に
より、その命を落とした
チャン・ビンである。

ウンスが毒に侵された時
薬壺を守るように胸に抱え
亡くなっていたと耳にしていた
ヨン・・・。なれど心を閉じ
死に場所を求め戦に赴いていた時
唯一王宮内で友と呼べる男であった
のは、間違いないのである。

「ウンス?チャン・ビンだ
前世で典医寺の侍医であった・・・」
『そなたの薬壺を守り他界したが
ウンス?思い出せぬか・・・』

きょとんとした顔を浮かべ
大きな背から顔を出し
ヨンに瞳を向けるウンス。
ヨンもまた黒曜石のような瞳を
ウンスに向けウンスに問い掛けて
いたのである。

「チャン・ビンさんなのね
あっ!、グンソク侍医のお父様じゃ
なかったかしら…私、医員見習いの
ユ・ウンスと言います。
この人の奥さんしてます、ふふっ」

ヨンにちらりと瞳を向けぺこりっと
頭を下げるその仕草に
『あぁ~あの折とひとつも変わらず
大護軍のおそばにいるのですね
なんと、微笑ましいことで
ございましょう…医仙?
お幸せでございますか?』
チャン・ビンはそんなことを腹の底で
思いウンスを見つめ
懐に忍ばせていた扇を取りだし
口元を覆い優しく微笑んでいた。
その仕草にウンスが瞳を見開き
ぶつぶつっとひとりごとを呟く。

「・・・あれ??なんだか
見覚えあるわ、おかしいなぁ~
初対面のはずなのに
どこか懐かしいような・・・
胸の奥がきゅんっとするような…」


・・・・・
季節感が違うような気がします
やらかしたかな??ごめんなさい



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