生きる意味 47(模索) | シンイ二次小説でんべのブログ

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「ねぇ、これは何かしら?」

ウンスが指さしたのは
医療用器具である。
煮沸消毒され白い布が覆い被さり
中は見えてはいない。

「こちらは、まだ未使用なんですが
父が必要な折は
必ず自身を呼ぶようにと、私に
託して下さった患者の腹を裂く道具に
ございます」

「恐ろしい…そんなことして
病人は助かるのかしら・・・
きっとお父様はすごい医員なんだわ
お会いする機会があれば教えを
乞いたいわ、ふふっ」

ウンスは一瞬顔を強ばらせたが
持ち前の明るさで、すぐに
笑みを浮かべる。

「構いません、いずれこちらに
顔を出すはずですからご紹介致します
では、これに着替えてください」

「あ、はい…あのですね
どこで着替えれば良いかしら?」

「あ、それはですね・・・
別棟に典医寺の空き部屋が
ありますのでそこを使って下さい
まぁ~他に女人もいませんので
奥様・・・う~ん・・・なんと
お呼びすれば?」

「そうね~・・・ウンス…いや~
まずいかしら・・・『だめです!』
あらっ?」

ウンスはキョロキョロっと辺りを
見回し天の声の主を探すが・・・。
今も前世も
ヨンに忠実なテマンのこと
その姿は見えずともどこかで
守ってくれているのだと
改めて思うウンスであった。
そしてその別棟へ案内されると
胸の奥がつんっとくるような
どこか懐かしくもあり
やっと戻ってこれたと言うべきなのか
・・・、そんな安堵感が
胸いっぱいに広がるのである。

簡易の寝台が備え付けてあり
真新しい布団がふわりと
覆い被さっている。
その脇には小さな丸い卓が備え付けて
あり、椅子代わりに寝台の端に
腰掛け使用できるようになっていた。
窓辺からは日が注ぎ心地よい空間で
あることを自己主張しているかの
ようである。

「ウンスゃ…」

「あ、叔母様!」

ウンスが余韻にしたっていたなか
振り返ると、気配を消し
姿を見せた、叔母でもあり
王妃様付き武閣氏の長でもある
チェ尚宮と、二人の武閣氏が
鮮やかな衣に身を纏い
ウンスを見つめていたのである。

「そなたの護衛に引き合わせて
おかねばとおもうてな
二人とも腕は確かなおなごじゃ
どこへ参るのもともに参るゆえ
安堵するがよいぞ
王宮には一癖もふた癖もある
重臣らがあやつの脚をひっぱり
引きずり下ろそうと
てぐすね引いて待っておる
その矛先がウンスに向かうやも
知れぬゆえ気を緩めるでないぞ」

「はい、ありがとうございます
叔母様…あの人の足手まといには
なりたくないので、十分気をつけます
これからよろしくね、ふふっ」

ウンスが笑みを浮かべ
ぺこりっと頭を下げると
二人の武閣氏も腰が曲がるほど
頭を下げていたのであった。


・・・・・

今週の仕事は長いGW明けだった為か
辛くありませんでしたか?
え?歳のせい?びっくり
あぁ~そうかもです笑い泣き

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