族譜の欄に、チェ尚宮の息子
テマンの名が綴れてから数日後。
「テマン?良かったじゃない
今日は叔母様もいらっしゃるし
う~んと甘えたらいいわ、ふふっ」
「ゴホッ、ゴホッ・・・
これ、ウンスからかうでないわ
まったく…」
テマンは毎夜役目を終えたヨンと
ともに屋敷に戻り、奥の間の一室を
テマンの部屋として与えられ
その隣には叔母であるチェ尚宮の寝室
もあるのだ。
別に屋敷を構えると叔母は口にして
いたのだが、ウンスが頑として
譲らなかったのである。
「みんな一緒が楽しいわよ
いずれ叔母様だって
隠居されるだろうし、テマンだって
お嫁さんがきたらもっと賑やかに
なるわね~・・・それに私達にも
いつコウノトリがやってくるかも
わからないでしょう?」
「ウンス!まさか!」
「いえ、叔母様…
今はまだですけど…ふふっ」
「そうか…こやつの子が出来たなら
チェ家も安泰であるな、ヨン?
怠るでないぞ」
「・・・お、叔母上・・・」
叔母の問いに、ブンブンっと
首をふり応えるウンスと正反対に
照れ隠しなのか、ヨンは
眼を見開き、「皆の前で何を言う」
そんな顔をしていたのである。
「オモニ?前世でも仲睦まじい
二人でしたから遅かれ早かれ
たまのようなおのこが授かります」
「もう~テマンってば…恥ずかしい
わよ。大人をからかうなんて
まだ早いんだからね。」
「へっへっへ…なんだか嬉しくて
すみません。お、俺が叔父さんに
なるんだなって思ったら
待ち遠しくて…いっぱい遊んで
やりたい、肩車して、投壷や
こま回し…あとなんだろう・・・」
「気が早いのぅ~私はな
おなごもよいと思うておるぞ
愛らしいチマチョゴリを
縫うてやりたいと思うておるのだ
まあ~仕方がないから
ウンスとお揃いにしてやるかの…」
そう言って
にやりっと口の端をあげる叔母に
ぷぅ~っと頬を膨らますウンスで
あった。
「皆がおる故…ウンス?
話があるのだが、・・・戦に行かねば
ならぬ…此度は倭寇討伐の総大将を
命じられたのだ」
>>>>>>>
さかのぼること二刻ほどまえ。
「護軍、すまぬが江華島へと
赴いて欲しいのじゃ
江華島沖に無数の船団が
集結していると江華島の領主より
文が届き、島が荒らされる前に
蹴散らして欲しいとの願いであった。
先陣として鷹揚軍を送っておるが
護軍の手を煩わせてしまうが
力を貸してやってくれぬか?」
「はっ!恐れながら王様…某は
王様の剣にございますれば
命を下されたらそれに従うまでに
ございます」
「そうではあるが…此度の戦は
長引くであろうと思われるのじゃ
そなたが赴くと、都が案じられて
ならぬ。江華島をすり抜ける
残党がおるやも知れぬでのぅ」
「御案じ召されますことは
ないかと思われます。
某が赴むくのです…」
意味ありげにヨンは口の端を微かに
あげニヤリと笑みを浮かべていたので
ある。
今の恭愍王となり初めての戦である。
ヨンの武勇伝は耳にしてはいないのか
王様は不安気に呟くのであった。
>>>>>
その瞬間ぎゅっと身体を強張らせた
ウンスであったが・・・。
「大丈夫よ、貴方が強く仲間思い
なのは誰よりも知っているわ
でもちゃんと無事に戻ってきて
約束よ」
「ああ、約束する。
武士の約束は命掛け故
誰ひとり欠けることなく
凱旋してみせる」
「ウンスのことは案ずるな
私がこの命を掛け護り抜くゆえの」
「忝ない、手は打っておくが
叔母上も気に掛けてやってくれると
ありがたい」
>>>>>
皆様おはようございます。
いつもお寄りくださり誠に
ありがとうございます。
更新の間隔が空いてしまいました。
仕事が忙しく先週も今週も毎日
二時間残業で土曜日も出勤し
なかなか記事を描く時間が
ありません。今週は多分本日の
更新で終わると思います。
本当にごめんなさい。
でんべ
ポチっとして下されば嬉しいです
↓
テマンの名が綴れてから数日後。
「テマン?良かったじゃない
今日は叔母様もいらっしゃるし
う~んと甘えたらいいわ、ふふっ」
「ゴホッ、ゴホッ・・・
これ、ウンスからかうでないわ
まったく…」
テマンは毎夜役目を終えたヨンと
ともに屋敷に戻り、奥の間の一室を
テマンの部屋として与えられ
その隣には叔母であるチェ尚宮の寝室
もあるのだ。
別に屋敷を構えると叔母は口にして
いたのだが、ウンスが頑として
譲らなかったのである。
「みんな一緒が楽しいわよ
いずれ叔母様だって
隠居されるだろうし、テマンだって
お嫁さんがきたらもっと賑やかに
なるわね~・・・それに私達にも
いつコウノトリがやってくるかも
わからないでしょう?」
「ウンス!まさか!」
「いえ、叔母様…
今はまだですけど…ふふっ」
「そうか…こやつの子が出来たなら
チェ家も安泰であるな、ヨン?
怠るでないぞ」
「・・・お、叔母上・・・」
叔母の問いに、ブンブンっと
首をふり応えるウンスと正反対に
照れ隠しなのか、ヨンは
眼を見開き、「皆の前で何を言う」
そんな顔をしていたのである。
「オモニ?前世でも仲睦まじい
二人でしたから遅かれ早かれ
たまのようなおのこが授かります」
「もう~テマンってば…恥ずかしい
わよ。大人をからかうなんて
まだ早いんだからね。」
「へっへっへ…なんだか嬉しくて
すみません。お、俺が叔父さんに
なるんだなって思ったら
待ち遠しくて…いっぱい遊んで
やりたい、肩車して、投壷や
こま回し…あとなんだろう・・・」
「気が早いのぅ~私はな
おなごもよいと思うておるぞ
愛らしいチマチョゴリを
縫うてやりたいと思うておるのだ
まあ~仕方がないから
ウンスとお揃いにしてやるかの…」
そう言って
にやりっと口の端をあげる叔母に
ぷぅ~っと頬を膨らますウンスで
あった。
「皆がおる故…ウンス?
話があるのだが、・・・戦に行かねば
ならぬ…此度は倭寇討伐の総大将を
命じられたのだ」
>>>>>>>
さかのぼること二刻ほどまえ。
「護軍、すまぬが江華島へと
赴いて欲しいのじゃ
江華島沖に無数の船団が
集結していると江華島の領主より
文が届き、島が荒らされる前に
蹴散らして欲しいとの願いであった。
先陣として鷹揚軍を送っておるが
護軍の手を煩わせてしまうが
力を貸してやってくれぬか?」
「はっ!恐れながら王様…某は
王様の剣にございますれば
命を下されたらそれに従うまでに
ございます」
「そうではあるが…此度の戦は
長引くであろうと思われるのじゃ
そなたが赴くと、都が案じられて
ならぬ。江華島をすり抜ける
残党がおるやも知れぬでのぅ」
「御案じ召されますことは
ないかと思われます。
某が赴むくのです…」
意味ありげにヨンは口の端を微かに
あげニヤリと笑みを浮かべていたので
ある。
今の恭愍王となり初めての戦である。
ヨンの武勇伝は耳にしてはいないのか
王様は不安気に呟くのであった。
>>>>>
その瞬間ぎゅっと身体を強張らせた
ウンスであったが・・・。
「大丈夫よ、貴方が強く仲間思い
なのは誰よりも知っているわ
でもちゃんと無事に戻ってきて
約束よ」
「ああ、約束する。
武士の約束は命掛け故
誰ひとり欠けることなく
凱旋してみせる」
「ウンスのことは案ずるな
私がこの命を掛け護り抜くゆえの」
「忝ない、手は打っておくが
叔母上も気に掛けてやってくれると
ありがたい」
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皆様おはようございます。
いつもお寄りくださり誠に
ありがとうございます。
更新の間隔が空いてしまいました。
仕事が忙しく先週も今週も毎日
二時間残業で土曜日も出勤し
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本当にごめんなさい。
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