生きる意味 26(甦れ) | シンイ二次小説でんべのブログ

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「テマン!雑魚は任せた!!
ウンス…目を瞑っておれ
この手は決して離すな」

「あ、はい!!」

テマンの顔がパッと明るくなり
元気のよい返事が返ってくる中
ウンスはぎゅっと眼を閉じ繋いだ
手に力を込める。
そんな中…
チョヌムジャが笛を吹こうと
その懐をまさぐる仕草をみせる。
音を操る音功の使い手であり
その音(ね)の破壊力はそこら辺の
物体は粉々に粉砕され、人の鼓膜から
侵入すれば内臓をも破壊する力が
ある厄介なものである。

テマンが私兵を片付け始めると
ヨンは、笛男の心の臓辺りに
剣をあて一気に貫こうとするが
ぴょんっと後方に飛び、素早い
動きをみせる。

「チョヌムジャを甘くみるでないわ
女人を庇い戦いが出来ようか!」

「そうであろうか…俺に不可能が
あるとお思いか!」

確かにキ・チョルが言うように
一気にかたを付けねばこちらが不利に
なる、ウンスの手を離す訳には
いかないのである。
そんな時チュソクとトルベ
そしてトクマンの気配を感じる
ヨンとテマンである。

「隊長!遅れました!」

「遅いぞ、トクマン!!
でもな…高みの見物で構わないさ」

「では奥方様はこのチュソクがしかと
お守り致します。隊長はご存分に
お暴れくださいませ」

剣の腕は間違いないチュソク
胸を張りそう問い掛けるのである。

「ウンスヤ…チュソクは迂達赤いち
腕が立つ、俺の信頼厚きおのこ故
その者から離れぬよう約束して
くださいますか?
しばし手を離しますが、俺が前で
必ずやお守り致す故…」

「えぇ、わかったわ
手を繋いでいたら戦えないし
内功も使えないわよね
貴方は必ず私を守ってくれる。
そう信じているから」

ウンスはそう言うと
チュソクやトルベを通りすぎ
後方へと走り去るのである。
ウンスのそばにはチュソクが
ぴたりと張り付き、剣を構え睨みを
利かすのである。


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