あなたを探して 85 | シンイ二次小説でんべのブログ

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慣れ親しんだ大きな腕にふわりと
抱き抱えられたウンス。
その間王様の警護を受け持つ
迂達赤から「「「大護軍~!」」」
っと叫び声があがる。

「あ、ありがと…驚いちゃったわ」

「す、すまぬ・・・大事ないか・・・」

「えぇ…貴方が受け止めてくれたから
ヨン?ヨンア!!」

その腕の中
愛しい男(ひと)の異変に気がついた
ウンス。
その顔は苦痛に顔を歪め
油汗が額に浮き出ていたのだ。
ウンスを下ろしその場に片膝を
付くヨン。
ふと見ると脇腹に小刀がつき刺さって
いたのだ。

「案ずるでない…かすり傷に過ぎぬ
・・・ふぅ~~・・・」

荒い息を整えようと太い息を吐く。

「チュ、チュンソク…
その者を捕らえよ・・・王様の御前
にて刃物沙汰など言語道断ゆぇぐっ…」

その大きな身体がゆっくり横たわる
息は細く長く繰り返していたが
ウンスは膝をおり
首の付け根に手を触れ言葉をつなぎ
自身の頬を軽くパンパンっと叩き
気合いを入れ振り返ったその顔は
きりりと医者の顔になる。

「ヨンア!しっかりして!
『おちついて!!私は医者よ』
ふっ!チュンソクさん!この人を
典医寺に運んでちょうだい!
テマン君屋敷に走ってイルムちゃんと
アルちゃんを連れてきて至急よ
王様…すみませんがこの人の治療を
優先しますので席を外します」

「で、でも俺大護軍のそばに・・・」

「テマン!私を信じて
あの娘(こ)らの手助けが必要なの
早く行って!」

いまにも泣きそうな顔をし
おどおどしていたテマンに向かい
渇をいれるウンス…。
こくこくと頷くとテマンは
その俊足を生かしあっと言う間に
姿を消したのである。

「構わぬ…医仙殿?大護軍を頼むぞ
この国になくて・・・よい!
はようゆくのだ!刑部!その女人を
牢に放り込むのだ…この国の宝に
刃を向けるなど余は許さぬ!」

王様も席をお立ちになり語尾を
強められたのである。
戸板にのせられチュンソクを
はじめとする迂達赤の仲間が典医寺へ
向かう姿を無事を祈り
見つめていたのであった。


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