あなたを探して 84 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「診せてもらうわね
さっき言ったように骨折でも
いい加減な治療をするとあとで大変な
ことになるのよ・・・」

「や、やめてくださいまし
わ、私は・・・」

ミランのそばまで
歩みを進めたウンスに対し
ぎろりとにらみつけるように
言葉を投げつけるミランであったが
ウンスはそっと左腕に巻かれた
布をとく。

「大丈夫よ…痛くしないから
これでもね~私の世では腕のいい医者
と言われたのよ…ふふふ
あ…やっぱり・・・動くわね」

ウンスは布が左腕をすべて覆うのを
不思議に思っていたのだ。
骨折ならば患部を固定し
首から吊るすのが常。
医療の知識がある者ならば
誰もがそうする筈、なれど
ミランの左腕はただただ布でぐるぐる
巻きにしていただけである。

「王様…この娘さんの腕は骨折は
しておりません。それにですね
スリバンのお姉さんがそんな無茶を
する筈ないんです」

「やはりのぅ~・・・さてどうする
イ殿?弁明はあるか」

「・・・王様・・・」

王様の問いに悔しそうに顔を
しかめるイ重臣と孫娘ミランであるが
たたみ掛けるように王様が口を開く。

「イ殿…その地位を剥奪し
都追放とする、むろん一族もろとも
である。縁組みが叶わねば投石で
嫌がらせをするなど幼稚すぎる
高麗を…次の世代を担う若人に
そなたの一族はいらぬ
明朝の都の日の出は拝めぬと
思うがよい」

「嫌にございます…ミランは大護軍様
から離れとうございません
あ…正室が無理でしたら
第二夫人や妾でも構いません
どうかお側に・・・」

「あら…それは認められないわ
この男(ひと)が他の女(ひと)のところに
いくなんてあり得ないと思うし
私が耐えられいわ
この人も私が泣くのを
見たくはないと信じてるしね」

「某がウンス以外の女人に気を
許すことも触れることも一切
あり得ぬこと…お分かりなられたなら
荷造りを始めることが肝要かと
思うが」

ミランは自身のチマをぎゅっと
握りしめ悔しそうに唇を噛むと
懐へとその手を忍ばせる。
その瞬間ウンスの身体が宙を舞った。



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