あなたを探して 79 | シンイ二次小説でんべのブログ

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宴が開かれた数日後
雪の中チェ家を訪れた訪問者がいた。

「名医がいると巷の噂を
耳にしたんです・・・
うちの子を診てくださいませんか?」

「ちょっと待ってください
奥様もお役目に出ておりますし
どうしたら…」

年の頃は二十(はたち)前であろうか
必死の形相もなく妙に落ち着いた
雰囲気を醸し出し身なりも
それなりの怪しいおなごが一人
屋敷門付近でチェ家使用人である
チョイと立ち話をしている。
チェ家を警護を受け持つ
スリバンソウの眉がピクピク動く中
そのおなごはチョイが止めるのも
無視し、中庭へと脚を踏み入れる。

「お待ちください!旦那様と奥様が
お留守でございまし、お客様が
おりますので・・・」

「命がほしけりゃ黙りなさい!
すべて承知のこと!大護軍様に
刃を向けるつもりなんだよ!
私の縁談話をそでにしたの
後悔させてやる!!」

婚儀を済ませたにも関わらず
それでも尚名家チェ家へ嫁がせようと
王宮重臣らの策略は続いている。
此度も縁談話を王様に
直訴した重臣がいたのであったが
基本的にヨンやウンスの仲を
引き裂くような真似は望まない
王様により敢えなく却下されたので
あった。
それを逆恨みしたのであろうか…
娘が一人乗り込んで来た様子である。
みかねたソウが
ふわりと屋根から飛び降り娘の前へと
立ち塞がる。

「通さない…そのきれいな顔を
保ちたいならおとなしく帰んな!
ここはあんたがいる場所じゃないんだ
大護軍を敵にまわしたら都に
いれなくなるよ!」

「覚悟の上よ。めちゃくちゃにして
やるんだから!みてなさい」

そのおなごは衣に忍ばせた小石を
手に持ち、屋敷の中へ投げ込もうと
したのだが・・・。
鍛えあげられた
スリバンに敵う筈もなく敢えなく
取り押さえられたのであった。

だがそれが難儀を呼び込もうとは
誰も知るよしもなかったのである。


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