あなたを探して 74 | シンイ二次小説でんべのブログ

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ウンスが
待ちぼうけを食らっている頃
ヨンは急ぎ兵舎と戻り寒空のなか
烏の行水を済ませ身なりを
整え留守番組のトクマンらと
宣仁殿にて王様のお出ましを
待っていたのである。

「すまぬのぅ~ちいと王妃と
散策しておったのじゃ
武閣氏だけではあぶのうてならん
余が連れていかねば落ち着かぬ」

自慢気にそう口にされる
王様ではあったが
武閣氏のほうがよほど安堵できると
その場に居合わせた誰もが
思ってはいたのは事実ではあるが
長年待ち焦がれた待望の赤子が
授かった王様のお気持ちを
お察しし敢えて口にはせず
苦笑いを浮かべるだけであった。

「大護軍!此度の戦ご苦労であった
倭寇の残党を引き連れ帰還と
ソンヨル内官が申しておったと
記憶しておるがちいとはやくは
ないか?」

「はっ!ありがたき御言葉
恐悦至極に存じ上げます
後方部隊は一刻ほど遅れますれば
お許し頂きたくお願い申し上げます」

髭も剃り身なりを整え
ウンスと再会により英気が甦ったヨン。
王様はその姿を誇らしく思うのである
互いに愛しい奥方をその腕に囲えば
疲弊しきった身体も水を得た魚のように
生き生きとして見えるのだからと。

戦況を報告し終えるとヨンは
ウンスの事がどうにも気になり
急ぎ宣仁殿をあとにする。
『ウンスはまだ四阿にいるだろうか』
そんな事を思いながら。

半刻は過ぎていたが
ウンスは四阿で長椅子にごろりと
横になりうたた寝をしていた。
四阿の広場でテマンが厳しい顔つきで
警戒していたが、ヨンの姿を
見つけると、ほっとしたように
顔を綻ばせヨンの肩書きを口にする。

「大護軍!!…医仙様が・・・」

「寝たのだな?まったく風邪など
ひかせてみろ医者の不養生と
言われかねぬものを…」

そう呟くとひょいとウンスを
抱き上げ大事そうに典医寺へと
運ぶのである。

その回廊でチュンソクが
女人二人をつれ
こちらに向かう姿がその目にとまる。

「大護軍!…あ、すみませぬ
お休みでしたか・・・」

「ん?…あ!お、おろしてちょうだい」

「あばれれば落ちるやも知れぬぞ」

「えっ!落とさないでよ~」

寝ぼけおるのか確信犯かウンスは
ヨンの首に手を回しきゅっとしがみついたのであった。


・・・・・

女人紹介までたどり着きませぬ~
次回ということで💨

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