あなたを探して 39 | シンイ二次小説でんべのブログ

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婚儀当日の日の出を迎える二人。

八年もの月日をヨンは辛抱強く
待った。
『イムジャ…いや…いまよりウンス
と呼ぶことにする・・・俺はどれ程
この時を待った事か・・・
なれどこの手に舞い戻った野うさぎ
は、どこを飛びはねるか分からぬ
目が離せぬのだ。
美しさもちっとも変わらぬ
厄介であるな・・・』

ここは高麗で唯一日の出が拝める
王宮裏の山頂・・・。
二人の門出を祝うように
朝焼けに包まれ淡い朱色のお日様が
顔を覗かせそんな中を
二人揃って頭を垂れていたのである。

「ヨンア…」

「ん?」

心地よい風が二人の頬を悪戯する。
朝日に向かい二人並んだその姿に
風が嫉妬したのであろうか…
天人であり幾つ歳を重ねようと
変わらぬ美貌の持ち主ウンス。
かたや高麗一美丈夫と言われ
百戦錬磨の武将、誰もが羨む二人に。

ウンスの願いを叶えるため
日の出前…まだ暗いうちに
屋敷を抜け出し
天界に近いような気がして
ウンスは、両親への報告にこの裏山を
選んだのだ。

『アボジ…オモニ・・・
親不孝な娘でごめんなさい・・・
一人娘なのに…
ウンスは高麗で元気でいます。
あのとき話したチェ・ヨン将軍の
お嫁さんに今日なります。
見せてあげたかった…娘の晴れ姿を
でもあの時眠らず話あったわよね
・・・そして許してくれたわよね?
でも一年他の地へ行ってしまったけど
今はこうしてこの人の隣に居れる
それだけでウンスは幸せなの。
これからは二人を見守ってね
幸せになります…」

長い間瞳を瞑り頭を垂れるウンス。
その頬を一滴の涙がすっと流れる
決して許しを乞う涙でも
寂しい涙でもない筈だが…。

「如何した?ウンス・・・」

「ん?…なんでもないわ
両親に報告していたの…貴方の花嫁に
なりますって…ふふふ」

「新妻に泣かれては
武士の面目が廃る…泣いてはならぬ」

己の掌でその涙をそっと拭うと
王様にそうするように日の出に
向かい片膝をつき想いを伝える。

『親御殿…大事な娘御をこの地に
留め置きことお許しくだされ
なれど…離せぬのでございます…
娘御は某の命、生きる意味なので
ございます…この命にかえましても
守り抜く覚悟にてご安堵くだされ
れば幸いにございます…』

「ヨンア?幸せになりましょう」

「ああ…そうだな・・・
生涯離さぬから覚悟しろ
俺は独占欲が人より少しばかり
多いようだからな」

「ええ…望むことろよ
私も凄い焼きもち焼きだし
ヨンア以上に独占欲強いんだから
・・・ふふふ」

ウンスの世に住まうやきもき
しているであろう両親への報告を
済ませ、ヨンとウンスは山を降りる。
わっせ、わっせと
息を切らした登りとは違い
下りはヨンの腕の中…楽である。

そして愛馬チュホンに跨がり
二人は屋敷へと急いだのであった。



>>>>>>

皆様こんにちは

ウンスの二年の月日
そして口にした両親への報告の謎
いずれでんべ感謝館にて綴って
参ります…ちょっとずつ下書きは
しておりますが気長に
お待ちくださいませね(笑)

そして以前鍵をお渡ししていますので
思い出してくださいね。

でんべ


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