あなたを探して 8 | シンイ二次小説でんべのブログ

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どうしたのか
都を目指すウンスの生気が失せ
顔面蒼白、身体はぶるぶると
震える始末。

「イムジャ?如何したのだ?」

「・・・えっ?・・・その~~
都が近づくとなんだか怖くなって
きたのよ・・・だってさっきの貴方の
話を総合するとチェ家は・・・
いえ…貴方はすごい人なのよね
『・・・大将軍になるのは
韓国の人ならみんなが知ってる
祠堂が立つくらいの人
なんだもの・・・私にそんな人の
お嫁さんなんか務まるのかしら
・・・』」

「俺は大護軍の職を賜り
戦ばかりしておったのだ・・・
俺の身分がどうであれ
イムジャには俺のそばにおって
貰わねば生きていけぬ・・・」

ウンスの心中を汲み取るかの如く
ヨンは馬上でいろいろ話を
聴かせる。
紅巾に攻め入られ都を明け渡し
約二年の月日をかけ
取り戻したこと。その間
王様、王妃様、大妃様などには
一時期都を離れ疎開させ
無事におもどり頂いたこと。
お二人には未だお子がおらず
王妃様は王様へ側室を持つよう
自らすすめていること。

ウンスは瞳を見開きヨンの話を
聞き入っていたのだが・・・。

「おつらいはずだわ・・・
王妃様だってひとりの女ですもの
愛しい王様が他の女の人と
肌をあわすなんて・・・耐えられない
はずよ。私もそうだもの・・・」

「俺は如何なる縁談がこようと
イムジャ以外を娶るつもりはない
ゆえに安堵してくれぬか?
それとも俺は信用ならぬか?」

「そんなつもりじゃないのよ
私の世ではこの年でも十分子供は
産めるけど・・・もう三十五歳に
なるし・・・貴方の子を産めないかも
知れないのよ。それでもいいの?」

「イムジャ?三十五と申したか
俺は年が明ければ三十九になる
いつの間にやら俺が年上になった
のだな・・・くっくっ・・・
それと子のことは案ずることはない
できぬのであればそれでよい
回りがなんと言おうが構わぬ」

「そんなこと言っても・・・
縁談はたくさんくるんでしょう?
その相手の中に貴方が一目惚れを
する人が現れるかも
しれないじゃない?それが
怖いのよ・・・」

「イムジャ以外の女人には
見向きもせぬ・・・テマンに聴いて
みればよかろう、俺が過ごした月日を」

てくてくと蹄を進めるチュホンの上で
ウンスはテマンにちらりと
目をやる。

「い、医仙様…て、大護軍は
どこにも行ってませんよ
おれはずっとおそばに居たから
わかります。だ、断言しますから
安心してください」

「そう?テマン君ありがとう」



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「王様に願い出たが埒があかぬ
いっそのことそのおなごを
亡きものにすればと思うが
ミウン如何なる?」

「お祖父様?わたくしは大護軍様に
嫁ぎとう存じます…ですが
お祖父様が関わっておると分かれば
お咎めは免れますまい
それをどうされます?」

「ミウン?案ずることはないぞ
パク家は高麗いちの貴族じゃ
露見したとて王様であっても
むやみに手出しは出来まい」

「それならよいのでございますが
流刑などミウンは耐えられません
お祖父様信じております」

先日直に王様へ縁談のお許しを
得に、宣仁殿へ赴いた
パクではあったが見事にはぐらかされ
苦い想いを胸に抱き屋敷へと
戻ってきたのである。
そして策を思いついたのが
ウンスを排除すると言う
ことだったのだ。
孫娘をチェ家に嫁がせ上護軍で
ある己と、大護軍であるヨンを操り
王宮を我が物とすべく
画策していたのである。



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