愛しき薫りを求めて(動きだす時) 1  | シンイ二次小説でんべのブログ

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百年まえに飛ばされ
はや一月(ひとつき)が過ぎた頃
ヨンとウンスは都の一角に
邸を与えられた。ヨンの案による
二重三重の城壁を着工するべく
ヨンは忙しない日々を過ごしていた。

「暇よね・・・でも難しい話ばかりで
ついていけそうにないんだもの」

「俺とて目立つことは
避けねばならぬと思うておるが
どれほどこちらの世に
おらねばならぬのか、いまは見当も
つかぬのであろう?
ならば生きてゆくすべを見つけ
ださねはならぬゆえ致し方あるまい」

「そうよね。で、雪解け頃には
着工するのよね、完成を見たいような
一日もはやく戻りたいし
複雑なんじゃない?」

「いや…俺はウンスとはよう戻り
みなを安堵させてやりたい・・・」

「うん!テマン君だったかしら
貴方にぴったり引っ付いていた子
心配しているんじゃない?」

「テマン・・・あやつは・・・」

ヨンはテマンの身の上話を
聴かせる。

「そうなのよね・・あの子から
ちらっと聴いていたわ…元から使者が
きた時だったかしら天門目指して
貴方とマンボ姐さんの所で
待ち合わせした時あったでしょう?
あのときにね・・きっと天門に
張り付いているんじゃないかしら
そんな気がするの」

「テマン・・」

「太陽の黒点の爆発が天門と連動して
いるってまえに計算したじゃない?」

「ああ…覚えておる月日を書いた
紙のことであろう」

「ええ…もう一度計算しなくっちゃ」

ヨンが一瞬遠い目をし呟く
その瞳の奥がどこか寂しげで
ウンスは話題を変えずには
いられなかった。
自分を探しにきてくれたのは
嬉しい・・・でも、後悔しているのでは
ないか?そんな不安がウンスの頭を
よぎる。

「ウンス、俺は後悔などしてはおらぬ
すべてを捨てでもウンスのもとへと
願ったのだ、一目この胸に貴女を
抱くことが出来たなら
この命差し出しても構わぬと
思うておったほどゆえ・・・
ゆえにそのように憂いてはならぬ
俺には貴女だけゆえ」

「うん・・・ありがとう
一緒に戻りましょう。テマン君も
王様も王妃様も叔母様もみんな
心配していらっしゃるわ
貴方の世に貴方は必要なんだから」

ヨンに見透かされたようでウンスは
苦笑いを浮かべるしかなかった。

「ウンス・・・その・・あの折の
約束覚えておるか?住まう所が
決まれば・・・と言ったことを」

「え?・・・わ、忘れた・・・」

「忙しくしておったゆえ・・・
その約束が果たせておらぬ
ゆえに今宵・・・」

「・・・じゃあ…湯殿支度しなくっちゃ
あ、あの~わたし・・・」

ウンスは恥ずかしさからか
もじもじと俯き夕暮れどきでも
朱色に染まるのが分かるほどであった

「きゃ---っ」と奇声を発し
湯殿へと駆け込んで行くウンス…
そのあとをヨンも追っていくのである


「ヨン!あ~驚いた!」

気配を消し背後から抱きすくめ
られたウンス・・一瞬身体を
強張らせ驚きを口にする。

「湯殿の支度を手伝うゆえ
火をおこすのは苦であろう」

「うん・・・ヨンは何でもできるのね
何にもできなくてごめん」

「なにを言う…彼方に戻れば
屋敷には使用人がおるゆえ
ウンスは、女主として差配すれば
よいのだ」

「でも・・・ぐぅっ・・」

つまらぬことを言うのならば
その口塞ぐぞっと言わんばかりに
ヨンはウンスと唇を重ねる。

倭国で言う五右衛門風呂と
呼ぶのだろうか、まるい大きな
樽に湯を注ぐだけの簡素なものである
ふたりで浸かるには
無理があるようなのだが
ヨンはそんなことはお構いなしに
衣を纏ったままざぶりと湯へ
自身の膝の上に乗せウンスを翻弄する

「・・ヨ、ヨン…どうしたの?
わ、わたし初めてだから・・・
どうして良いのか分からないの
優しくしてくれる?」

「すまぬ、ちいと焦っておった
衣を脱がねば・・・」

困惑顔のウンスをよそに
ヨンはそう呟くと
一枚一枚と身体に張り付く
ウンスの衣を剥いでいく。
真っ白な素肌が朱色に染まる瞬間
ヨンの理性がとんだ。



今日20時別館の扉が開きます
宜しければお寄り下さいませ。
ドキドキだ~ラブ




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