木春菊  [託す] 57 | シンイ二次小説でんべのブログ

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七日ほど時が流れ鉄原へ戻ってきた
都より、北に位置する鉄原は
明日にでも雪が降りだすのでは
ないかと思われるほど冷え込んでいた
華奢なウンスなどは、身震いを
覚えるほどである。

急ぎテマンとトクマンが
オンドルの支度を進める。

「流石に寒い・・・わ。」

「そのようだ。大事ないか…」

「奥方様…綿入れだべ・・おらたち
都の屋敷で懸命に縫っただ。
中には、若様らの古着が入っているべ
これで離れていても
若様らと一緒にいれるべさ」

「そうなの?嬉しい…気が利くのね
ありがとう…ふふふ」

オンドルは火をおこし
床下をその煙で温めるものだが
背中が寒いのだ。袖なしの
綿入れがありがたい。
なぜだか赤い布地であり
白髪混じりのウンスでもちいと
若く見えるのは気の仕業か・・・

「これ…旦那様にも・・・」

「あっ?俺にもか?」

「ご迷惑でなければ・・・」

サンミが恥ずかしそうに俯き
差し出した綿入れは、濃紺の布地で
やはりソマン、ヒヨン二人の古着が
詰められている。ヨンの背丈に
合うよう尻まですっぽり隠れ
温かそうであった。

「きゃ~。嬉しいヨンとお揃いなの
イルム、サンミありがとう」

ウンスは嬉しそうに赤い綿入れを
羽織り、ヨンにはウンスが手伝い
羽織らせていた。

「ほら、見てヨン…お尻がすっぽり
隠れて背中がとっても温かいの
思っていたより軽いし、袖がない分
腕も動かしやすいから気にいったわ
貴方も立って見てよ。」

渋るヨンの腕を引っ張り
ウンスは立たせる・・・。
くるりと回りみなをに見せていた。

「上護軍はやはりそのお色が
お似合いにございます。奥方様も
若こう見えております」

「・・・チュンソク!ウンスは
永遠に若い・・余計な事を申すでない」

「某とした事が・・・すみませぬ」

一言褒めねばと口を出したチュンソク
ではあったが、ギロリと睨まれ
肩を竦めていた。
そこへオンドルの支度を終えた
テマンとトクマンが駆け付ける。

「お似合いです、奥方様どこで
手にいれたんです。」

「二人が私達に急遽縫ってくれたの」

「いいなぁ~。俺にも縫って欲しい
それに奥方様若く・・・ぐっ…」

「バシッ」っとチュンソクの蹴りが
入ったのは、言うまでもない。

「良いのよ。チュンソクさん
ほんとうのことなんだし…
それに貴方も!もうソマンが三十に
なるんだから…私は三十七にあの子を
生んだのよ。十分お婆さんなの!
でもこの地でこうしてみんなに
囲まれて私は幸せ・・・ふふふ
それに病もせず、無事に育って
くれた、あの子らにも貴方にも
感謝しているの
だって…幼子の生存率はとっても
低い時代でしょう?貴方の逞しい
血筋に助けられたのよ。きっと…」

「そうであろうか?
だが…ウンスならば病にかかろうが
必ずや連れ戻してくれたのであろう」

「外科的…えっとほら医術のことね
それなら助けられるかも知れないけど
この時代限界があるから・・・」

ウンスは言葉を濁した。
ウンスの世もなら、衛生面は
心配ないが、不衛生極まりない時代
無菌室も誂える事は不可能である。
それに内科的病ならば、例えば
不治の病…投薬には限界がある
頼りになる抗がん剤もない時代なのだ



その頃ソウは鉄原の統轄を任せていた
チェ・ヨンの遠縁にあたる
領主の屋敷の屋根裏に潜んでいた。
この屋敷にここ最近出入りする
なにやら怪しい男らの話に
耳を傾けていた。

「ですから、何度も申し上げて
おるように…チェ家当主であった
チェ・ヨン殿が、この地に
戻って参ったのです。わたくしは
仮の領主をしておったに過ぎませぬ
いまは面倒ゆえと、わたくしに
丸投げしておりますが…わたくとしては
すぐに、この役目を返上したいのです
お分かりになられますか?」

「ですから、貴方のお力添えが
あれば容易く屋敷より連れ出さす事が
できましょう?違いますか
 奇皇后のご子息であられます
アユルシリダラ様が母の積年の恨みを
晴らしたいと申されておるのです
医仙と称されたお方を私らに
引き渡し願いたいだけなのです」

ソウは思う…
奇皇后・・・キ・チョルの妹とだった
かしら、 貢女として元に差し出され
皇后までのぼりつめた女人・・・

「 アユルシリダラ様は、訳あって
カラコルムにおられるのですが
いずれ政権を奪還し、元へ
戻られる筈のお方
その方に逆らえばどうなるか
お分かりでしょうか?」

「・・・」

「礼の金子ならほれこの通り・・・」

目の前に山と積まれた金子・・
逃げ出し知らせに走りたいが
こうも見張りがいては・・・
それに妻子を質に取られている
どうしたものかと…
領主は頭を悩ますのであった・・・。


皆様こんにちは

いつもお寄り下さり
誠にありがとうございます
アメンバ-申請の事ですが
年が明け一気に申請を頂きましたが
何方様もメッセージなしです・・・

1   性別(成人女性であること)

2   年代(ざっくりで構いません)

以上を添えてメッセージ又は
コメント欄に一言下されば
承認致しますので、お手を煩わせ
申し訳ありませんが宜しくお願い
申し上げてます。

もう一つ
やっと、仕事行きましたウインク
ほんとうになが~~い正月休みです
年末年始の帰省に始まり
24時間一緒でしたガーンいやだ~~てへぺろ

ポチっとして下されば嬉しいです





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