木春菊  [偕老同穴] 証 70-1 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「サンギョン!サンギョンなのか?」

「親父、俺だよ…生きていて
くれたんだな・・心配するじゃないか」

いままで気丈に振る舞っていたが
父の顔を見たとたんに、しがみつき
声をあげ泣きじゃくる・・・

「か、顔が見たい・・医仙様
なぜ目隠しを?」

「すぐには外さない方が
お父さんのためよ…徐々に慣らさないと
目に悪影響があるの
日が落ちたら外すから、それまで
待っててちょうだい」

「は、はい…」

「ヨン、皆さんごめんなさい…
侍医に診察してもらうから、席を
外して貰えるかな」

「ああ、頼む…」

ヨンはそう呟くと、サンギョンや
トクマンと共に、処置室を後にする

「・・医仙様といわれているのですか
もしや…」

「はい、ヒョイアボジには
我が子のように、かわいがって頂き
いまでも、忘れることはありません
先に診させ下さいね、イム侍医
お願いします」

ウンスは目隠ししているサンギョンの
父に、にっこり微笑むと侍医に頷き
診察を促す

一通りイム侍医が診察する

「身体は衰弱しておりますが
他は問題ないと思われます、ただ
回復するまで、日にちが・・・
典医寺に留まり養生して
頂きたいと思うのですが、こればかりは
王様の承諾を得ませんと・・私の
一存では、決めかねます」

「そうね…私から王様に願い出てみます
恩人の子孫と分かっていて、無下に
追い出すことは出来ないわ」

「ウンス…」

「どうしたのヨン…」

扉の向こうから
ヨンの声が耳に入ると、ウンスは
廊下に出て行く

どうやら、金滿に出向く折
典医寺へと運ぶ承諾を得ていて
長(なが)の逗留も、治療の為なら致し方
ないと王様のありがたいお言葉を
既に賜っていると聞かされる

「ありがとう…ヨン
貴方に迷惑掛けてしまったわね」

「何を言う、ウンスが世話になった
恩を返さねばならぬであろう
貴女が案ずることはない…」


「貴女がそうとらえてくれて
ありがたいわ…ふふふ
じゃあ、サンギョン君、お父様は暫く
治療の為に、留まって頂くけど貴方は
どうする?」

「・・分かりました、典医寺なら
医仙様なら安心してお任せできます
一度南京に戻り、家の者に父の無事を
知らせに戻りたいと思います」

「ええ、そうね…そうしてあげて
奥様も案じておられる筈だから」


サンギョンは、母と共に必ず戻ると
約束し、その日のうちに
南京に戻って行った

その日の夕刻
サンギョンの父の目隠しが外される

「どうですか?微かでも構いませんから
辺りを見回し、どこに蝋燭の灯りが
揺れているか分かりますか?」

「・・・はい、医仙様が持っている
燭台だけしか見当たりませんが」

「そう…良かった見えているようね
徐々に慣らして行きますからね」




その頃ヨンは、牢で金滿主の詰問に
立ち会っていた

「人拐いは重罪!何故そのような真似を
したのだ、三月(みつき)に渡り
隠し部屋へ閉じ込め、飯も日にち一度と
聞く。衰弱させ自ら手を下す手間を
省いたと言うことか!」

縄を打たれ項垂れる主
だが、なかなか口きチュンソクの
問いに応じる素振りが見えない

「チュンソク!石を抱かせろ」

と、ヨンの低い声が聞こえると
チュンソクが牢番に合図を送る

大の男が四人がかりで重そうに
運こび、主の膝の上に置く

「ぐっっ----」

主のうめき声が牢を響き渡る
顔を歪め、口を真一文字に結び
唇をきりりと噛み締める

「吐けば石を退けてやるがどうだ!!」



※※※※※

長くなります
一旦切り、今日中にもう一話
投稿致します


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