木春菊  [偕老同穴] 証 69 | シンイ二次小説でんべのブログ

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数日後…

「いいかい!姉妹として探りを入れるよ
イルムは、奥の部屋を探りなさいな
あたしは納屋を受け持つから」

サルムとイルムは、木材問屋金滿の
暖簾の前に立つ

「ごめんなさいよ、田舎から出てきて
一旗あげるつもりなんだけどさ
住まうところを、探しているんだけど
いっそのこと、小さくていいからさ
建てしまうのもいいと思ってね
木材を見せて貰えるかい」

「それは、それは…いい娘さんだね
お父さんの手助けなのかい…うんと
親孝行しなよ!王室御用達の店だから
変なもんは、扱っちゃいないから
任しときな!!」

「ちょっとイルムあんた方言出ちゃぁ
いないわよ、それに、何であたしが
お父さんなのよ!頭くるわね」

「探りを入れるならこのくらいじゃあ
ないとね・・足元見られるから」

「あんた…ったら・・・」

暖簾を潜り二手に別れ、あれやこれやと
木材を手に取り説明を受ける

イルムが気を引いてる間
サルムは、素早く勝手口に回り
納屋や、隠し部屋がないか動く

「おや…二重扉の気配だね・・」

あたりを見回し人の気配がない事を
確かめると、板一枚で覆われた
壁の隙間から、微かに風が手の甲に
触れる、サルムはにやりと
口の端をあげると
そっと壁を押してみる
ぎぃぃっと不気味な音がすると
壁が動き素早く身体を忍び込ませる

「真っ暗で何も見えやしないねぇ・・」

目を凝らし中の様子を探ると
どざっと、何かに躓き転びそうになる

「・・ちょっとあんた、サンギョンの
お父さんかい?」

横たわり目隠し、猿轡を噛まされた
男に、サルムは小声で問いかける

うんうんと、頭を上下に振り頷く
すぐ目隠し、猿轡を外してやる

「せがれをご存じで?、せがれは無事で
いるんですか…」

「ええ、サンギョンに頼まれて
あんたを探していたら、この問屋が
・・・話は後に…人を呼ぶから
待っとくれ」

すぐさま、サルムが笛を吹くと
どさどさと玄関、勝手口から
迂達赤が踏みいる
無論、その先頭には大護軍チェ・ヨンが
仁王立ちし主を睨み付ける

「ど、どうなさったのです
大護軍様・・・このような事を
なさるとは」

主は困惑気に問いかける

「南京材木問屋の主を拐い匿って
おろう!調べは既についておる」

「な、何をお戯れを申すのです
王宮御用達の金滿が、その様な
愚かな行為をするはずがございません」

「ほう、ならばあの方は何方か?」

ヨンが顎を動かし、主の後方に合図を
送ると、目隠しされたままでは
あるがサンギョンの父とそれを抱え
サルムが姿を現す

「・・・」

咄嗟に、イルムも迂達赤の背後に姿を
隠す

「ほう…口が聞けぬと見える
申し開きがあれば、王宮にて耳を貸す
迂達赤!縄を打て!!」

主、使用人もろとも縄を打たれ
ぞろぞろと、引っ立てられて行く

「トクマン!父君を典医寺へご案内しろ
医仙が待っておる。テマン屋敷に
戻り、サンギョンを 典医寺へ案内して
差し上げろ」

テマンは頷き屋敷へと踵を返す

「イルム!無茶をしおって
怪我でもしようものなら、奥が悲しむ
まったく…もうスリバンの真似事など
するでない、よいな!」

ごつんと軽く拳骨を頭の上に
落とされるが、目元は笑っている

「はい…旦那様・・・」

イルムは、ぺろりと舌を出し
肩を竦める




「ヨン!待ってたのよ」

今か今かとウンスは、気を揉み
典医寺で待っていた。
トクマンに背負われ、サンギョンの父と
ヨンの顔を見つけるなり駆け出すと
どんっと、ヨンにぶつかり
ふわりと抱き留める。


「走ってはならぬ!何度も言っておろう
転び怪我でもしようものなら、赤子が
驚くであろう!まったく・・」

口を尖らせ、ヨンの小言は
収まりそうにない…

「分かったから、後でゆっくり
叱られるから、先ずはお父さんを
診させて!」

ウンスは懐から髪紐を取り出すと
髪をくくり、きりりと医仙の顔になる

「目隠しを取らなかったのは、正解ね
長い期間、暗闇に居たんだったら
直射日光は、すぐには堪えられないから
徐々にならしていかないと」


じきにテマンに案内され、息を切らし
サンギョンが駆け込んでくる

「親父・・・」

※※※※※
後少しお付き合い下さいませ


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