木春菊  [偕老同穴] 証 60 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「王様、某が話をしたく」

「よい、余の落ち度じゃ
大護軍が医仙殿を恋慕うように
余も王妃を、恋慕うておる
大護軍と張り合うばかりに
愚かな事を・・・」

王様は、己の浅はかな行いが
女人二人を傷つけてしまった事を
ましては、二人とも赤子を宿しておる
ものをと、ひどく後悔する

「王妃、聞こえておるな余じゃ」

「・・・」

「開けるぞ」

そう言って、扉に手を掛けるが
中から内鍵が掛かっており
容易く開ける事は出来なかった



「王妃、開けよ…開けてくれぬか」

「・・・なりませぬ・・・」

「誤解じゃ、誤解なのじゃ」

「・・誤解などと・・ならば
証を、お見せ下され」

「・・・あかし・・」

王様は悔しいそうに
唇を噛み締めぽつりと呟く

「王妃…証はとな…ちと時を・・
くれぬか、後僅かなのじゃ」

ごそごそと話声が漏れ聞こえる

「・・今は、見せれぬと仰せに
ございますか?…ならば妾も義姉様も
・・・」

「王妃、そして医仙殿
余と大護軍が、身重の愛しい奥を蔑ろに
すると思うておるのか…噂が
真と思うて疑うのか?訳があるのじゃ
信じれぬか、確かにチェ尚宮以外の
女官を、あの部屋に招き入れたのは
確かじゃ、だが・・そのような
事はあり得ぬと、信じてはくれぬか」

「・・・・」

がたがたと、扉を激しく揺さぶる王様
だが、己の力ではびくともせず
がっくり肩を落とす

「・・王様、某が・・」

「頼めるか…だが蹴りあげるのは
ならぬぞ、赤子が驚くであろう」


ヨンと王様が入れ替わると
少し力を入れると
いとも簡単に蝶番を外し扉ごと
取り去ることに成功する


「ぶ、武力行使でございますか」

「こうでもせねば、王妃の顔を
拝めぬではないか…許せ」

二人が、部屋の中へと足を踏み入れると
王妃とウンスは、長椅子で手を握り
合いこちらを、睨み付けているように
見える

「貴方・・・き、今日は
屋敷には戻らないわ…王妃様のところで
お世話になるから・・・」

「・・・認めぬ・・」

「はん?…なら、真しやかに流れる
噂は、根も葉もないことと証明して
くれる?」

「・・・」

ウンス、瞳を潤わせヨンをにらむ

「・・俺は貴女をただひたすら
待ち続け月日を費やしていた
その間、他の女人の事など
ただの一度も、思い描いた事などない」

「・・・ヨン・・きゃ~」

「義姉様---」

「王妃、二人にして差し上げよ」



ヨンは、そう呟くと
王妃様に一礼し、腰掛けるウンスの
脹ら脛に、腕を回すと
脚をばたばたさせ、抵抗するウンスを
有無を言わさず抱き上げ
部屋を後にする


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