木春菊  [偕老同穴] 証 53 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています






夕刻、ヨンはチュホンを走らせ
飛ぶように帰ってくる
テマンは、ウンスの護衛に残して
いたため、一人での帰宅となる

チュホンの手綱をチョンスに渡すと
使用人の出迎えも、早々に切り上げ
ウンスが眠っているであろう閨へ
気配を消し、一目散に歩を進める

そっと扉を開くが
そこにはウンスの姿はなかった

「ウンス!!」

ヨンの大声に使用人らは、何が
あったのかと走り寄る

「ウンスがおらぬ!何処へ行ったのだ
テマン!然と護衛を申し付けたであろう
知らぬのか!」

「すみません…閨で休んでいると
ばかり思っていました」

「まさか、外に出たのでは有るまいな
探せ!皆で探してくれ!」

ヨンの叫び声とともに
瞬時に四方八方に皆が散る

「奥方様ー---」と、あちらこちらで
ウンスを探す声が聞こえる
ヨンは、屋敷中の扉を開け中を確認
するが…何処にもその姿は
見当たらなかった

「厠か!」

ヨンは庭へと駆けおりると
吐き疲れ、すやすやと眠るウンスの姿が
あった・・・

「冷たい水をもて!」

「は、はい」

チョンスが井戸へと走り
エギョンは器を取りに厨房へと走る
イルムとサンミは、手拭いを絞り
テマンは、典医寺より届けられた
煎じ薬を火鉢から下ろす
各々が役目をこなし、他人が盗み見
すれば、なんと言う手際の良さかと
羨むことに違いない

「ウンス…」

「ん?・・・」

その愛しい声の響きに
ウンスの瞼が、ゆっくり開き
意識が浮上する

「・・・ヨン・・・」

「何故厠で眠っていたのだ?
姿が見えず肝を冷やした」

「ん?何も食べてなくても
吐けるものなのね・・気分が悪くて…
ごめんなさい…知らぬ間に眠って
しまったのね・・・」

「水を」「手拭いを」「煎じ薬を」と
廊下では、皆が心配気に声を掛ける


「取り乱しすまぬ…大事ない故
皆もゆっくり致せばよい」

一斉に安堵のため息を落とすと
それぞれ、消えて行く

「ヨン…お水ちょうだい」

ウンスの頚の下に腕を回し
ゆっくり上体を起こすと
器を口元に持って行く

「ごっくん」とウンスは一口飲み込む

「ウンス…何か口にせねばならぬ」

「でも吐いてしまうもの…
あ!味のついてない白粥を冷ませば
食べれるかも…」

「相分かった、暫し待っておれ・・」

ヨンはエギョンに伝え直ぐに戻ってくる

「ウンス…粥が出来るまで話が
あるのだが・・・」

「何かしら?」

「・・・俺がウンスの気配に気付かす
それは今までに無いこと
・・王宮に戻り考えていたのだが
赤子は、内功を秘めておるのでは
ないかと思うのだ」

「へ?雷功?遺伝?」

「それは分からぬが…赤子が
ウンスの気配を、消しておるように
思えてならぬ」

「ヨンは、内功を生まれながらに
持っていたの?」

「分からぬが…赤月隊隊長に呼吸法を
伝授して貰い、気が付けば丹田に
己の気を集める事が
出来るようになっていた」

「そうなの?」

「持って生まれた物があったからか
厳しい鍛練の賜物か、それは
分からぬ・・・いつの間にか雷功を
身につけていた」

「でも、内功が赤ちゃんに遺伝していた
としてよ、何で母親の気を消すの?」


ウンスは、体幹を鍛えるヨガや
その為の呼吸法は、聞いた事があったが
丹田に気を集めるなど、まったく未知
の領域である

「丹田ってどこにあるの?」

「ちと上体を起こせるか?
臍の下辺りに、筋肉の一番硬い所が
あるわかるか?」

「あ~腹筋運動をするとわかるわ」

「そこが、丹田と呼ばれるところだ
同じ太さで息を吐く、頭の中は
空にする、それが基本故」

「私がやれば、悪阻が少しは
楽にならないかしら?そして私の気を
取り戻せないかしら」

ウンスは早速丹田呼吸法を
試してみる事にした
ふっ---と一定の息を吐き
頭の中は空にする
赤子に負担が掛からない様にと
間隔を開けながら・・・


※※※※※※※
ヨガやそう言う類いの呼吸法など
まったく知らず、検索した結果
この様に纏めてみましたが・・・
お気に召さない方は、スルーでお願い
します。



ポチっとして下されば嬉しいです
↓(画像提供たらちゃん)
















にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村