木春菊  [偕老同穴] 証 52 | シンイ二次小説でんべのブログ

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昼が回る頃、こっそり屋敷へと
戻って来たヨン
気配を消し、ウンスの安否を確かめ
人知れず王宮へ戻るつもりでいた…

閨へ気を集中させ人目に
触れず歩を進めておったのだが・・・

東屋から足音を忍ばせ近づく
二人の人影・・・に、不覚にも
気付くのが遅れた

「・・・・ヨン!!」

「ウンス!驚くではないか!」

「珍しいわね…ヨンが私の気配に
気付かないなんて・・・ふふふ
これじゃ寝込みを襲えるかも」

ヨンが驚き振り返ると
ウンスは、嬉しいそうに笑みを浮かべ
佇んでいた…



「大護軍様…お邪魔しております」

「その方チュンソクの・・」

サムが東屋から小走りで駆け寄り
ヨンと挨拶を交わす

「はい、サムでございます
今朝方、チュンソク様から使いの者が
参りまして…見舞ってやって欲しいと」

「それは忝ない
ウンス…横にならずとも良いのか」

ウンスは今朝のトギとポン
その後、マンボ姐さんの使いでサルムが
鍋ごとクッパを届けてくれた事を
ヨンに話した

「でね…屋敷中色んな匂いがして
寝ていられなくて、ちょうどサムさんが
来てくれたから、東屋でお茶してたの
ヨンはどうしたの?、忘れ物?」

「・・・・」

「恐れながら大護軍様、ウンス様の
お顔を見に、わざわざお戻りになった
とか・・・?」

ずばり的中され、ヨンの顔が瞬時に
朱色に染まる

「あ--ヨンあてられたんだ--
照れてる…」

「ウンス!余計な事は言わずともよい」

「は~い、あ?ごめんなさい
こう言うところが鈍いのよね・・
臣下のお嫁さんになる人だもの
体面があったわよね・・・」

しゅんと肩を落とし俯くウンス
その肩を優しく抱き寄せ
東屋へと向かう…

「身体は大事ないか?」

「ええ、風が気持ちいいわ」

「ならばよい…されど無理はするな」

ヨンは、椅子に腰掛けると
己の胸にウンスを抱き
心配気に顔を歪め、瞳を覗き込む


「ヨ、ヨン…サムさんが居るのよ・・」

「ウンス様、大護軍様の溺愛ぶりは
耳にタコが出来る程、聞いております
他言は致しません…」

「そ、そうなの…でも・・・ヨン!
顔が近い!」

そう…もう既に互いの鼻が
触れあう近さであった

「構わぬ…俺がウンスの気配に
気が付かぬとはあり得ぬ・・」

「そ、そこ---に、たどり着くの
いまそれ大事??」

「ああ、俺は得心せぬ事はとことん
求める性分、納得がいかぬ」

「お、お役目は?戻るんでしょう
我が儘言ってると、一緒に寝て
あげないから!」

「そ、それはならぬ」

ウンスは、サムに聞かれぬように
小声でヨンに呟くと、ヨンは
少々焦り気味に否定して見せた

「・・ぷっ・・大護軍様でもウンス様に
かかれば形無しでございますね・・
これは失礼致しました…出過ぎた事を
申し上げました」

サムは深々と頭を垂れ
「では、失礼しましたいたします
ごゆりと・・・」と、にやりと
笑みを浮かべ屋敷を後にする


「・・・してやられたわね…ふふふ」

「チュンソクも、尻に敷かれるで
あろうな・・されどチュンソクも思い
悩むふしが、多々ある故サム殿で
釣り合いが取れよう…」

「そうかも知れないわね・・ふふ
籠っていた匂いは、消えたかしら
ちょっと横になりたいわ」

暫し待てとヨンは、閨まで匂いを有無
を確かめると直ぐに戻ってくる

ひょいと横抱きにすると
ウンスを寝台まで運び、眠るのを
見届けると、エギョンに後を託し
屋敷を後にする


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