木春菊  [偕老同穴] 証 44 | シンイ二次小説でんべのブログ

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(ふふふ…懐でんべ…毎日ヨンに抱かれて
ます…あげないヨン)てんてんmamaさん
提供、ありがとうございます



「夕暮れには屋敷に戻れそうね」

「ああ、そうなるだろう
身体は大事ないか?」


ウンスの気鬱が、激しく表れた前日から
ヨンは輿の中で過ごしていた
都に入り一度、王宮に顔を出さなければ
ならないヨンなのだが・・・

「ウンス…王宮に向かわねばならぬが
トギやポンも戻るであろう」

「分かったわ…一緒に顔を出すから
典医寺で待ってるわ…王妃様のご様子も
気になるし」

「されど、ウンスも身重なのだから
決して無茶をしてはならぬ、よいな」

「うん!分かってる・・」

時は既に昼下がり、背から覆い被さる
ヨンに、もぞもぞと腰を動かし隙間
作りに夢中になる

「如何した?」

「・・・ぴたっと引っ付いていると
暑くてねちょっとだけ離れて
欲しいかも・・・」

「・・・これからもっと暑くなるが
この地では、手首足首とて女人は
肌を見せてはならぬのだ…
堪えてくれねばならぬのだが・・」

「知ってるわ…それが辛いんじゃない
でも堪えないとね…貴方に、恥は
欠かせられないから、でも二人の時も
駄目なの?」

「閨でなら構わぬが、それ以外は
ならぬ・・・」

「・・・様はヨンと二人の時だけって
ことね・・」

「・・・」

真、分かっておるのかとヨンは
ウンスをちらりと見つめる

「な、何?疑いの眼差しね…ちゃんと
守ります!」



こんな他愛のない会話に花が咲き
既に夕暮れ前、漸く王宮にたどり着く





「ただいま…イム侍医長いこと暇を頂き
ありがとうございました、無事に戻り
ました、トギやポンがそばに居てくれた
お陰です…ふふふ」

「ようございました、大護軍先ずは
診脈させて貰いたいのですが
構いませぬか?」

「ああ、頼む」

ヨンの悋気に触れてはならぬ
とばかりに、断りを入れるイム侍医

「・・・なんだか、可笑しな気分ね
私の身体なのに、この人の許しが
要るなんて…ううんっなんでもないの
気にしないで・・・」

ウンスは首を左右に振り
笑顔を張り付ける

「脈に代わりはございません…ですが
気鬱がおありかと
お見受け致しましたが…」

「・・・流石イム侍医ね…そうみたい
どうすれば良いかしら?」

「こればかりは、日にち薬と
聞き及びます…が・・トギ、例のお茶を
お出ししてはどうであろう」

『分かった、あれだね』

トギは、ぽんと手を打ちそう伝えると
いち早く駆け出す

「医仙殿、王妃様の所に参られるのでは
良いお茶がございますが、少々煎じる
のに、刻が掛かります故先に行かれては
如何かと…」

「ええ、分かったわ…そうさせて
貰うわね…ふふふ、でも苦いのは嫌よ」

ウンスはそう呟くとヨンと手を絡め
坤成殿に向かうのである



「王妃様、大護軍様と医仙様がお見えに
ございます」

「入って頂きなさい…」

ミントが声を掛けると音もなく扉が
開き、叔母様が顔を出す

「ウンス…大事なかったか
案じておったのじゃ」

「はい、叔母様お陰様で・・・」

「さあ、入るが良い、王妃様も大層
案じておられた…お前は、王様に
ご報告せねばならぬ事があろう
早よう行って参れ
そのように案じることはない
お前が戻るまで然りと預かる」

「・・・ならば、叔母上頼む」

ヨンは眉を下げ、心配気にウンスを
見つめていたが、叔母に促され
きりりと前を向き、宣仁殿へと踵を返す

その後ろ姿が見えなくなるまで
ウンスは顔の横で
小さな手を振り続けていた


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