木春菊  [偕老同穴] 証 23 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「痺れ薬を元から取り寄せ、イ
・ソンミョンは何を企てようと
画策しておるのだ」

「まだそこまでは調べが付いてないさ
ただ、薬売りが言うには、元の高貴な
お方が、ある女人を拐い連れて来いと
敵討ちをせねば、浮かばれぬと言って
いるのを聞いたと言っていたさ
その女人ってウンスの事じゃないの
かい?高貴なお方は奇皇后…
そして浮かばれぬと言っている相手は
キ・チョルの事じゃないのかい」

「・・・」

「ヨン!聞いてるかい」

「・・その薬売りはどうしておる」

「いるよ、ここじゃないが
都の外れの隠れ家に捕まえてあるさ
大体ね!私らスリバンを差し置いて
薬を売り歩こうなんてさ!使おうとした
あの宿の女将にも腹が立つって
もんだよ…」

「その重臣は、ウンスに近くぞ
取引をしているようだから、なんでも
新元派を纏め、ウンスを土産に元に
取り入る腹づもりのようだ
冗談じゃねえさ…折角赤子が授かった
ばかりと言うのによ…」

師父とマンボは怒りに任せ
機関銃の様に捲し立てている

「その薬売り連れて来れるか
王様の御前で証言してもらう故」

「ああ、分かったよ
その重臣も気を付けな」

「よもや王宮内で事には及ぶまいが
十分用心をする故」


ヨンは、マンボの隠れ家で
眉間に深い皺を刻み話を聞いていたが


「あ~こっちに居たのかよ、旦那…
探したんだよ…その重臣、典医寺に
運ばれたんだ!なんだか身体が痺れ
動けないようだったぞ、その薬
誤って飲んじまったんじゃねえのか」

それを聞いたヨンは、勢い良く立ち上
がると、もう姿は見えなかった

「あ~行っちまった…」

「ジホ…行っておやり、もし騒動に
なったら、ウンスを絶対渡しちゃ
いけないよ、元なんかに連れて行かせる
ものか!」

「ああ、分かってるよ」

そう言うと、ジホもヨンの後を追い
王宮へと、屋根づたいに姿を消す




「ほんと?誤飲したってこと」

「医仙殿…ちょっとこちらへ」

「ん?どうしたの、イム侍医」

「痺れ薬など、今の高麗には
ないはず…私が修行していた天竺では
目にした事がありますが、何故イ殿の
手にあり、誤飲したのか不思議で
なりませぬ…何やら裏が有りそうな
気がしますが…」

「え?この地にない代物なの…」

「はい、私の知る限りでは、市中の
医員でも使用しておりませぬ」

「分かったわ、あの狸おやじ曲者と
言う事ね!」

ウンスの瞳がきらりと光ったように
侍医には見えていた

「痺れ薬を、上手に使えれば
部分麻酔に使えないかしら…
成分を調べれたら、作り出すのも
出来る筈だし…どこに隠して
いるのかしら?」

「医仙殿、余計な詮索はお止めくだされ
貴女の身に何かあれば、大護軍が
悲しまれます故、お一人のお身体で
ないことを、努々(ゆめゆめ)忘れては
なりませぬ」



「侍医の言う通りだ!」

「ヨン!!どうしたの?突然現れるから
驚くじゃない」

ウンスは眼を見開き、突然現れたヨンを
見つめていたが、すっと肩を抱かれ
ヨンの腕の中に囲われている

「侍医…イ殿の様子は?
話は聞いていたが、やはり誤飲に間違い
ないか」

「はい、大護軍…今のところ
間違いないかと…されど、気を許しては
ないませぬ、イ殿の気は邪念が
混じっております故」

「ああ、そうする
医仙を休ませても構わぬか、ちと話が
あるのでな…それとイ殿が痺れが
収まれば知らせてくれ、問わねば
ならぬ事がある故」

イム侍医が頷くと、ヨンはテマンを
呼びチュンソクに言伝てを頼んでいた

その後、ウンスの手を取り
典医寺の奥の私室へと向かう

私室の前には、典医寺へと続く階段が
数段ある、転んでは大変と
言わんばかりに、ヨンは無言でウンスを
横抱きに抱え階段を降りる



「ウンス…話がある」

「ええ…どうしたの、難しい顔を
しているけど?」

寝台の隅に優しく降ろされ
隣にヨンも腰を降ろす


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