木春菊  [偕老同穴] 証 9 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「江華島の辺りは高麗人参が有名なの
もちろん天界の呼び名だから
この地でなんと言うか知らないけど
滋養強壮に、えっと身体にとっても
いいの、旦那様にお願いしたの
チェ家に携わるみんなには健康で
いて欲しいから…ふふふ」

「奥方様このようなお高い物は
貴族の方々しか口に致しません
それを私らにでございますか?
滅相もございません…罰があたります」

「高いの、本当に?
ごめんなさい、私その辺疎くて…」

卓の上に、高麗人参を原型のまま
数本乗せながら、ウンスは心配顔で
椅子に座るヨンを見つめる

「構わぬ…俺も皆が病もせず過ごして
くれればと思うておる故」

「良かった…次は気を付けるわ」

「エキス…えっと栄養分を
取り出せたら良いんだけど…無理よね
先ずは、煎じて飲んでみるところから
始めなきゃ、エギョンお願い出来る
かしら…」

「はい、直ぐに…昼餉の後、お出し
出来る様に致します、それでは
少々お待ち下さいませ」

そう言うとエギョンとチョンスは
厨房へと下がって行く


飽きぬ…ころころと顔が変わる
幼き頃一度見た、仮面劇を思わせるお方
…されど…仮面の下に、涙は隠して
いまいな・・・ウンス

「ん?どうしたの」

「いや」

心配気に、顔を歪め見つめるヨンを
ウンスは不思議そうな顔で問う


「そうだ!明後日から出仕よね
明日、皆でお弁当持って
あの丘に行かない?きっと桜が満開よ
駄目かな?…」

「ウンス…疲れておらぬのか?
俺は構わぬが、だが…」

俺は、閨より一歩も出ぬつもりで
おったのだが・・・

「ん?…どうしたの」

「旅の間、幸いにも雨に打たれる事は
なかった故、そろそろ雨になるやも
知れぬと思うておっただけの事」

大護軍…そのように、眼を不自然に
動かせば、奥方様には分からなくても
俺には分かります…

「はあ…俺、着替えて来ます!」

テマンは小さくため息を吐くと
にやりと笑みを浮かべ
居間を駆け出して行く


あやつめ・・・

「ウンス、俺らも着替え湯浴を
致さぬか?」

「あら、そうね!さっぱりしたいかも
ヨンの髭も剃ってあげるわ」

ウンスはうっすら伸びたヨンの髭に
撫で、二人はいそいそと
着替えを持ち湯殿へ向かう

「エギョン、完璧過ぎる
ちゃんと湯を張ってくれてるわ
見習はなきゃ、もう正式な奥さん
なんだから…ふふふ…あ!ヨン
まだ日があるのよ!皆もいるのよ
悪戯はなしよ」

ウンスは釘を刺すのも忘れない
こればかりは、ヨンも口をぷっと尖らし
ざる得なかった

身体を清め
共に湯船に浸かり
ほんのりウンスの肌が
桜色に染まる頃、ウンスは徐に
湯船に膝を付き半腰状態で身体を
起こし、ヨンに向き合う

「動かないでね…石鹸が要るわね
滑りが悪いもの、でもこの手の刃物は
任せて…」

小刀を手に持ち全神経を集中させ
ヨンの髭剃りに没頭していたが
自身がどんな姿でいるかは
考えてはいなかった…
桜色に染まる
胸をさらけ出していることを・・・

これは拷問なのか?
いや拷問の方がましな気もするが
ほしい…いや釘を刺されておる

己の欲と懸命に闘い
ヨンはきつく眼を瞑る

「動かないでよ…怪我するわよ」等と
ウンスは呑気な言葉を発する度に
ヨンは薄目を開け様子を伺っている

はぁ…俺は何を遠慮しておる
俺の信条は正面突破!!行くしかあるまい

眼を見開き、撓(たわわ)に実る胸の先に
ぱくっとかぶりつく

「あ…」と言う声と共に
抵抗する間もなく、ウンスは
快楽への渦に飲み込まれていく




「もぅ~ヨンの馬鹿・・・
釘を刺したのに…知らない」

「ん?ウンスも喜んでいたではないか
それに、あのような姿で俺を煽る故」

「煽ってなんかいないもの…髭を剃って
いたからでしょう!」

ウンスはぷ~と頬を膨らませ顔を背ける



居間では、主夫婦を待ちチョンス
エギョン、テマンと頚を長くし
待っていたのは言うまでもない…

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