木春菊  [偕老同穴] 118 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「ねっヨン、ここが天界私の部屋なの
やっと美容整形外科を開院するところ
までになったの、でもね、スポンサー
を探す為に、あの場所にいたの
そして貴方に会ったわ」

「すまぬ、俺はウンスの夢を奪う
大罪を仕出かしたのか?」

「ううん、違うわ…だってあの時から
気になってたんだもの」

「そう思ってくれるのだな」

「あたりまえじゃあない、生まれた時が
違うだけ、でもこれは天が定めた
運命なのよ」

「ならば、めぐり逢うべくして、俺は
ウンスを拐ったと言うことか?」

「そうとも言うかな・・・」


ここはウンスの夢の中・・
ヨンと共に天界へと赴いた
訳は・・ウンスの親に婚儀の許しを得る
為である

「これに乗るのか」

「うん!乗って実家まで少し時間が
掛かるの」

「ウンスが操るのか?」

「あたりまえじゃない、ヨンは運転出来
ないでしょう」



二人は江南のマンションからレンタカー
を借り、実家まで二時間強高速を飛ばす

「ウンス、チュホンより速い
これはなんと言う物なんだ?」

「車って言うのよ」

「チュホンも戦場では誰の馬より速いが
車とは速いものだ」

車窓から眺める景色は
飛ぶように後方へと流れる
辺りには高層ビルが建ち並び
見るものすべてヨンの心を揺さぶる

だが…高麗では連戦連勝のヨンも
天界では些か戸惑う

「ウンス…真に後悔はないのか?
この様な世を捨て、彼の地で構わぬのか
親御も友も二度と会うこと叶わぬが」

「何でそんな悲しいこと言うの
ヨンが居ない世界は、私には何の意味も
ないのに、貴方を探して何度も天門を
潜る、そんな人生おくらせたいの?」

「・・すまぬ、そんなつもりで
話した訳ではないが・・」

ウンスの瞳には涙が滲み、その頬を
一筋の雫がはらりと流れる

「ウンス…すまぬ…」

ウンスの頬を流れる雫をヨンは優しく
その大きな掌で触れ包み込む


「 아버지 (アボジ、お父さん)~
어머니(オモニ、お母さん)~」

両親が田舎で精を出す小さな農園
季節の野菜を育て、自給自足の生活を
していた

「ウンス!!どうしたのよ、突然!」

「ん?ちょっとね…ふふふ」

「こちらのイケメンは何方かしら」

「私の旦那さんになる人よ」

「え~~---お父さん!ウンスが--
--」

「義父上、義母上…某は高麗の武士
チェ・ヨンと申す、ご挨拶申し上げます
此度、ユ・ウンス殿との婚儀の運びと
相成り、そのお許しを得に参った次第
何卒宜しくお願い申し上げます」




「はっ…何でこんな夢を見たの」

ウンスはむくっと起き上がると
ため息を落とす

『でも…夢って勝手よね
ヨンはスーツを来ていたし、私もあんな
ひらひらのワンピース持っていたかしら
元々苦手だった筈なんだけど…
・・お父さん、お母さん元気そうね
良かった…許してくれたのよね?
私は元気でいるわよ、もう会えないけど
生涯離れられない人が居るの…
ごめんなさい…許して』


ウンスはそう思い再び眠りに付く



その頃ヨンも明け方
浅い眠りについていた

隣にはウンスが操る馬車
窮屈な衣を纏った己もいる
ウンスの二親に婚儀の許しを得に
来たのだ

「チェ・ヨン君、君の誠意は伝わった
娘を幸せにしてやってくれ
無論、生涯そばを離れず守ってくれるな
娘のお守りは大変だぞ」・・・




『なんなのだ!あのお方が
ウンスのご両親なのだな…今一戦交える
俺に死んではならぬ、必ず戻り
ウンスのお守りをせよと仰せなのか』

ヨンの瞼がゆっくり開く

『義父上、義母上、某は必ずあの方の
元に戻り、生涯お守りすることを
ここにお誓い申す
某が戻るまで、あの方の事をお守り
下され…』

決戦の夜明けを迎えた


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