木春菊  [偕老同穴] 90 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「そうですか・・王様が苦境にたたれる
などいけません、叔母様誓いの口づけは
止めても構いません!ましてこの人や
王様が悩むことは望みませんので」

「真によいのか?まだ先は分からぬが
王様にお伺いを立ててみよう」

「お願いします、叔母様は構わないの
ですか?この地は女人は肌を見せても
いけないのでしょう?まして口づけ
なんて、叔母様は抵抗あるんじゃない
ですか」

「・・・ないとは、言えぬが・・されど
ウンスの望みなら、叶えてやりたいとも
思う」

「無理をしてないですか?
なんでも本音で話さないと・・家族じゃ
ないですか?この人には叔母様でも
私には母親同然なんです・・
お互い遠慮はなしでお願いします」

ウンスは 典医寺の私室で叔母様に
必死に訴える
誰も血縁者がいないこの地では
唯一頼れる大切な人の一人だから・・




「そうか、医仙殿がそう申していたと」

「はい・・王様、チェ尚宮がそう申して
おりました・・」

「王様に悩まれて欲しくはないと・・
義姉様らしいです・・王様如何致すれ
よろしいですか?」

「そうじゃな、大護軍の縁談話は
口づけを民に、重臣らに見せつけても
止む事はないとは思うておるが
その癖、重臣らは大護軍たるもの
民の前で口づけなど、国が揺らぐとまで
陰でこそこそ話す重臣がおるのも事実
何かよい策はないものかのぉ~」

夜半、王様がお泊まりに来られ
王妃様の寝台にて、王様の腕の中
ぎゅっと抱き締め王様は思案にくれる

「義姉様は、この地には、もはやなくて
はならぬお方、そのお方が悩まれ
悲しまれるのは、妾も好みませぬ故
王様・・お頼み申し上げます」

王妃様は腕の中、瞳を潤る潤ると
滲ませ、王様を見上げていた

「案ずる事はない、赤子に差し障り
あるといかぬ、王妃眠りなさい」

「はい・・」




翌日王様が私室に入り着替え
宣仁殿に顔を出すと既に重臣らは
ガヤガヤと騒いでいた

「王様がお目見えでございます」

と、アンドチ内官の声が掛かると
一斉に立ち上がり皆が頭を垂れる

「王様、私から申し上げたき議がござい
ます、発言をお許しくださいませ」

『早速きたか・・・』と王様は苦笑いを
浮かべるが

「許す、申してみよ」

「はっ、ありがたき幸せ
では、側室をお側におき、万が一に
備えるべきかと思うのであります」

「側室も何もまだ正式には婚儀を
済ませておらぬのに、何をもうしてお
る」

「はい?王様にでございます」

「ん?余に側室を持てとな」

てっきり大護軍の口づけの話と思って
いた王様、自身の側室話を持ち出され
幾分戸惑う

「王妃様のご懐妊は、誠にめでたき事
国をあげての慶事でございますが
されど、お生まれになりお子が大君とは
かぎりませぬ、公主様かも知れませぬ
ゆえ、万が一と申しあげておりますれば
何卒国の為、お考えを下さいますよう
お願い申し上げます」

そう呟くと重臣らは恭しく頭を垂れる

「まて何故、そなたらが王妃の懐妊を
知っておる!いまだ公表はしておらぬ
筈、赤子が王妃の腹で落ち着くまで
公表は差し控えた方が得策と、医仙殿
の意見を尊重した筈、どうなってお
る!」

「それは・・・」

王様は玉座から身を乗りだし、重臣らを
見回す、そして眉間に皺を寄せ怒りを
滲ませていた

「 坤成殿に、間者でも忍ばせておる
のか!早よ申してみよ」

「・・・それは・・小耳に挟んだまでで
して誰から聞いたではなくその・・」

重臣の一人は口ごもる

「これではらちが明かぬ、よいか
この事は、後に真相を明らかにする
今は王妃がこのことを知ればどれだけ
心を痛めるか、そなたらに分かるか!
王妃の気鬱が子に差し障ると
医仙殿から聞いておる、ドチ医仙殿を
呼んで参れ、直に説明して貰いたいと
御足労を願うのだ」




「え?王様が私をお呼びって?」

「はい、王様に側室をそばに置くように
進める重臣らがおりまして・・」

「そんなの駄目よ!分かりました
私が行って説明します」

ウンスはそう言ってアンドチと共に
宣仁殿に向かう


「何!ウンスが 宣仁殿に呼ばれたと」

「はい、内官様がいらして
なにやら話をして二人で向かわれました
遠くて聞き取れませんでした
すみません・・・」

「よい、よく知らせてくれた、アンドチ
内官が呼びに参ったのであろう
ならば、王様がお呼びになったに
違いない故・・されど俺も参るぞ」

「はい!」

ヨンはテマンの頭をぐしゃぐしゃに
撫でると、共に兵舎の私室から
飛び出して行った


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