木春菊  [偕老同穴] 87 | シンイ二次小説でんべのブログ

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翌日よりウンスは精力的に学んで歩く

腕がいいと聞けば市井の
お産婆さんを訪ね歩く毎日が続いている
勿論お役目を終えてからの事だが・・

回りが倒れやしまいかとハラハラして
いたが、当のウンスはお構い無し
の様子・・・

「奥方様、今日は夜も更けて来ておりま
す、そろそろ戻られませんと、旦那様が
戻られる刻限かと思いますが」

「あ、もうそんな刻限なのね
わかりました、戻りましょう、今日は
私が早めに上がらせて貰ったから
テマン君に送って貰ったのよね・・」


エギョンとチョンスをお供をし
市井を抜け屋敷まで戻る道すがら
ウンスは独り言の様に不安を口にする

「絶対無事に生んで頂くわ
史実通りなんて悲しすぎるもの」

「奥方様何か申されましたか?」

「いえ、独り言よ・・・ふふふ」

「奥方様も赤子が欲しくなられたのでは
ございませんか」

「そうね、王妃様が悪阻が収まり
安定期に入るのを見届けてから
授かるのが理想だけと、こればかりわね
なんとも言えないわ」

ウンスは幾分頬に熱を感じながら
まだ寒いこの時期の風を心地よく感じ
ていた


屋敷に戻り夕餉の支度を手伝いヨンの
帰りを待っていると
チュホンの蹄の音に気が付く

「旦那様のお戻りだわ」

「奥方様もうすっかりチュホンの蹄が
お分かりなられましたね」

「そうね、まだ彼の地で再会してから
数ヶ月した立っていないけど・・
ふふふ、さ、お出迎えしなくっちゃ」

ウンスは笑みを浮かべ駆け出し
門扉を抜けるともうチュホンとヨンは
目の前に迫って来ていた・・・

「ヨン~~~」

ウンスはありったけの声を張り上げ
手を振り満面の笑みで出迎える

『まったく・・腕が見えるではないか』

そう思いつつも頬の緩みを押さえられず
ヨンもまた口の端を上げる

「ウンス!」ヨンはそう叫ぶと
チュホンから颯爽と飛び降り
ウンスをその胸に囲う

「まったく、貴女と言う方は肌が見えて
しまうではないか・・」

「あ、ごめんなさい叔母様にちゃんと
教わっていたのに、つい嬉しくて・・・
今後気を付けるからあまり怒らないで
ん?」

『これに俺は弱い、潤る潤るとした
瞳で見つめてはならぬ、怒れぬでは
ないか・・まったく・・』

「はぁ~寒くはないか・・・」

心とは違う言葉がヨンの口をついて出る

「うん、大丈夫、ヨンの胸が温かいから
・・・ふふふ」

「旦那様、お帰りなさいませ」

エギョンとチョンスが揃って出迎える
テマンは、ウンスを屋敷まで送り届け
再び王宮に向かいヨンと共に戻って来た

「ああ、いま戻った」

「夕餉と湯殿の支度が整ってございま
す」

二人は腕を絡め屋敷まで歩き
テマンはチョンスにチュホンの手綱を
渡す

ウンスはこれだけは忘れず、鬼剣を
受け取り、太刀掛台へと収める

湯浴を済ませ夕餉を済ませ居間で
寛いでいると

「ん?叔母上が参ったようだ」

いち早くヨンは気配を感じとり、ぽろり
と口に出す

「え?叔母様?王妃様に何かあったの
かしら」

ウンスは驚き椅子から立ち上がる

「お出迎えしなくっちゃ・・」

エギョンとウンスは急いで門扉まで
出迎えるに出る

「叔母様!・・王妃様に何かあったの
でしょうか?」

「ウンス、そなたまで出迎えずとも・・
まぁよい、王妃様は案ずる事はない
王様がお泊まり故、お二人にして
差し上げたく、今のうちにお前達の
婚儀の打ち合わせでもするかと
参っただけじゃ」

「あぁ・・良かった、先ずはお入り
下さい」

そして屋敷の居間へと叔母を案内する

「叔母上、一人で参ったのか、共も連れ
ず」

「ふん、私を誰だと思っている?
共など要らぬし、護衛より腕がたつわ」

ウンスは叔母が突然来訪した訳を
ヨンに聞かせる

「秋で有ろう、焦らずともまだ十分
月日はあるではないか?」

「戯け!女人の準備には、月日は
掛かるもの、王妃様の悪阻が
始まれば、私は王宮を抜け出せぬ
いまのうちに相談せぬばなるまい」

「そうですね、悪阻は安定期に入る
まで続く人やまったくない人も
いますから、一概には言えませんが
食が細くなりがちですから
目を離して欲しくはないです」

「食が細くなれば、口当たりの良い
ものを、お出しすればよいと申して
いたな」

「はい、柑橘類など食べやすいと
思います・・私は天界で医員になって
インターン、いえいろいろな所を
回りを知識を身につけて行く
段階の時に、産科を回っていますが
専門分野ではありません・・でも
必ず無事に生んで頂くために
頭の奥底に眠っている産科の時の
知識を思い出し、伝えて行きたいと
思っています、勿論分からないことも
忘れている部分も多々有りますし
今、お産婆さんを訪ね歩いていますから
任せて下さい」

「ウンス、頼りにしておる」

叔母は優しい眼差しでウンスを見つめ
呟いていた

「さて、婚儀の打ち合わせじゃ」


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