木春菊  [偕老同穴] 1 | シンイ二次小説でんべのブログ

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宣仁殿で王様は王妃様と今か今かと
二人が顔を見せるのを待っていた

「遅いの、ドチ見て参れ」

「王様、もう宮内に入っておりますれば
しばしのご辛抱を・・」



「叔母上迎えに参った」

ヨンがチェ尚宮の私室前で声を掛けると
静かに扉が開き、中からウンスと
チェ尚宮が共に顔を覗かせた

ウンスには少し地味なチョゴリである
がしかし、薄い藍色一色で
とても上品には見えていた
翡翠の扇型の髪飾りが
結い上げた髪に挿され大人の女人を
醸し出している


「これは・・・」

ヨンはそう呟くと瞳を瞑り
僅かに残る遠い昔の記憶に
思いを馳せていた

「そうじゃ、お前の母のものじゃ」

「こんな大切な物を着せて頂いたの
汚さないように、気を付けます」

「よいのじゃ、これはウンスに譲る
ヨンの母も喜んでおろう、五徳の
髪飾りはそなたによう似おうておる」

チェ尚宮はウンスの手をぽんぽんと
優しく包み微笑む

「ありがたい叔母上」

「はよう参れ、私はこちらから行くゆえ」

と、チェ尚宮は二人とは反対方向に
歩を進めると、あっと言う間に
姿が見えなくなった

「いいのかしら、こんな大切なもの
私が貰っても」

「貰って下され、母上も喜んでおろう、イムジャここで少し待っていて下され
先に帰還の旨を王様にお伝えせねばなりませぬ、迎えに参るゆえ」

ウンスは深呼吸を繰り返し
気持ちを落ち着けならが待っていた

「王様、大護軍が帰還の報告に参っております」

アンドチの声が漏れて来た

「入れ」

王様のお言葉と共に扉が開かれ
ヨンを筆頭に共に帰還した迂達赤
十数名の甲冑がちゃがちゃと音をたてるが、しかし一糸乱れず室内に入って行く

左右には王様のお側近く仕える
重臣が並んでいる、その中には
パク・ミンウの姿もあった

玉座の前で一斉に片膝を付き頭を垂れ
ヨンが頭を上げる

「王様、鴨緑江一帯の奪還が無事に
終わりました事、ご報告申し上げます」

「ご苦労であった」

「長きに渡り王宮をあけた非礼を
お詫び申し上げます」

「そのような事、気にするでない
して、どうなのじゃ
共に参ったのであろう」

王様はそう言うと片頬をあげる

「はっ!」と返事を返すとヨンは
立ち上がり踵を返すと
扉までウンスを迎えに行き
その手を取り招き入れた
そして王様、王妃様の前で再び
共に膝まずく

「よう戻られた」

「はい、王様お陰さまで
王様、王妃様もお元気とお見受け
致します、あ!言葉が慣れなくて
すみません」

と、ウンスはぺろりと舌を出し
首を竦める

「よい、気にするでない」

そう呟くと王様は片頬を上げた

「王様にお伝えせねばならぬ
事がございます、此度、某とこの方と
許嫁になりましてございますれば
何卒婚儀のお許しを得たく」

「相分かった許す」

「お待ち下さい王様そのように
容易く許されては納得しかねます」

「何故じゃ申してみよ」

「その女人を知りませぬ、聞けば
四年前におった医仙と称され方とか
わたくし共は存じあげませんぬ」

「だからどうしたのじゃ
パク・ミンウ、そなたの許しがなければ
婚儀の許しを出してはならぬと申すつもりか」

「いえ、そのような事はございませぬ
が、大護軍の正室となれば、それなり
の身分の者が相応しいかと」

「もうよい本日はこれまでじゃ、皆も
疲れておろう、その事は後日改めて
致すとしよう、皆の者ご苦労であった」

王様が迂達赤を見回し声を張り上げる

「はっ」と迂達赤が一斉に頭を下げた

「私室について参れ」と王様は
ヨンに向かい小声で呟くと
ウンスに坤成殿で待つように伝え
チェ尚宮に目配せし頷くと
王妃様と共に先に 宣仁殿を後にした

チュンソクに後の差配を指示すると
ヨンは重臣達の視線を横目に
王様と共に 宣仁殿から出て行く


「真に叔父上を捕らえたのじゃな
会えるか?」

ヨンは静かに頷くと王様はヨンの案内で
特別に誂えた隠し牢屋へと向かう



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皆様こんにちは

いつもお寄り下さり誠に
ありがとうございます

王宮に帰って来ましたが
言い回しが上手く表現出来ていないと
思います、描いていて舌を噛みそうです
どうぞ広いお心で宜しくお願いします

本日の記事が長くなりそうなので
一度切ります、15時にもう一話
あげます


もう一つ

地震で被害を受けた福島や近県の方々
寒波の到来の様です、避難所では
寒さを凌ぐのは大変と思います
どうぞご自愛下さいませ


でんべ


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