座らせヨンは昼食を二つ運んできた
今日は何かしら・・ふふ
美味しそう・・・
ヨン…ちょっと耳貸して・・
ん？ゴホン
咳払いをすると
ウンスのそばに耳を寄せる
ヨンと二人で昼食を食べれるなんて
久し振りよね・・・嬉しい
そう呟くとほんのり顔が
ピンクに染まる
その笑顔を見つめ胸の内で思っていた
ウンス・・毎日は無理かもしれないが
時間がある時は必ず・・約束する
だからその笑顔を忘れないでくれ…
あ・・・ヨン
今日午前中に定期検診に産科に
行ってきたのよ
ポケットから一枚の
エコー画像を取り出した
見てくれる・・・
テーブルの上にそっと置いた
ヨンは画像を手に取り
じっと見つめしみじみ呟く
ファジュ・・早く会いたい・・・
大きな手の平全体で慈しむように
目元を緩め撫でていた
この頃は胎動も分かるの
昨日なんてぐにゃりと動いたんだから
ウンス…一緒に居る時胎動を感じたら
教えてくれないか
おれも触れてやりたい
そうね、そうするわ・・ふふふ
その頃救急外来では
患者でごった返していた
ヨンが抜けた穴埋めを
チュンソクが必死にカバーしていた
二人仲良く院長室に戻り
共に椅子に腰掛けた
疲れてないか？
大丈夫よ、これくらい
それより救急外来は大丈夫なの
ヨンが穴埋めは誰がしてるの？
ん？ここにくる前に
チュンソク医局長に頼んできた
あいつなら
それなりにこなせる筈だから
心配するな・・・
あ…サボりはいけないのよ
副院長で
救急外来を統括する立場なんだから
そう言うと
ウンスは横目で
ちょっと睨む真似をする
戻っても良いわよ…無理しないで
しかし・・・
ありがとう…ヨン・・・
嬉しかったわ、お昼も一緒に食べれたし
こうして一緒にいれるだけで幸せ
気持ちが晴れていくみたいだわ
だからね、戻って・・・
これは院長命令よ…ふふふ
その笑顔に裏には何もないと信じ
ヨンは立ち上がり戻って行った
ウンスは顔の横で
小さく手を振り見送っていた
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