ウンスのマタニティーブルーも
終わりをつげようとしていた
お腹も七ヶ月に入り目立ち始めた
そんなお腹を庇いながら
家事に病院にと
精力的に動き回っていた
今日は寒いから鍋が良いかなぁ…
等と一人事を呟きながら
ヨンと叔母の帰宅を待っていた
あ…
トルベさん手ぶらで返してしまった・・
ま、良いか・・・
今日はたまたま叔母様が
遅いから仕方がないのよね…ふふ
テマンも遅いのかしらね・・・
雪の積もった歩道じゃ流石の
テマンも早く走るのは無理か・・
カーテンを開け
外の景色を眺めながら呟いていた
あれ・・・どなたかしら
母屋の玄関に向かう人影が見えてきた
しかし、暗闇に紛れてしまい
顔までは確認出来ない
あ・・トルベさんが帰ってから
門を閉じるの忘れていたわ・・
ピンポーン
玄関のチャイムが鳴った
どうしよう・・一人だし・・・
居留守使ったら不味いかしら
考えて見たもの…ドアホンに
手を掛けていた
はい…
こちらチェヨンさんのお宅で
間違いないでしょうか？
そうですが…どちら様ですか
ドアホンから写る人物には
見覚えがない
私は昔チェ・ヨンさんが勤めいた
病院の同僚の者です
ご在宅してますでしょうか
夫なら病院におりますので
そちらの方に行って頂けますか
それは・・ご迷惑でしょうから
こちらで待たせて頂けませんか
すみませんが夫が不在ですので
日を改めて貰えませんか
失礼しますね
誰なのよ・・・
ウンスはソファーに深く腰を落とすと
直ぐヨンにラインを入れたが
なかなか既読に成らずに
ウンスの不安は募るばかりだ
その頃ヨンは帰り支度をしていた
その時にラインに気付いた
ん？客？一人？
理解が出来ずウンスに
連絡を入れるが出ない・・・
駐車場に向かう間叔母に連絡いれていた
まだ帰ってなかったのか！
仕方がないだろう
私にも仕事が有るんだ
怒鳴るなよ！
私も今から帰る
ブチッと電話が切られた
駐車場にヨンが駆け込み
車に飛び乗り走り出す
走り去る車を叔母は見ていた
危ない奴だ・・・全く・・
直ぐに叔母も走りだす
僅かな差の筈がもう車がみえない
自宅か病院まで車で二十分位の距離
誰なんだ、病院にも顔を出せない
前の病院の同僚・・・
そんな事考えている間に
自宅に着いた
ウンス！・・・
玄関を開けると、客人が振り向く
院長・・・
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