誰も見ていない。

誰も知らない。


彼の行動を…


実は、知っているヒトがいた。


何度も何度も、洪水した水を口に入れては、外に噴出している空鯨


動きが単調になっているのか、大きくて、色濃い虹が出来ていた。



それを眺めながら、


「コレ…見つかるかな?」


と、別なことを考えていた。

空鯨が、その行為をしていることを初めから知っていたかのように、殆ど興味なさそうにボーッとしていた。