さて、2022年11月の相模湾流についてみてみましょう。
まずは、黒潮のふるまいから。
11月は北側ゲート一辺倒となりました。
伊豆沖にあった暖水渦が一時消失しましたが、足元では再びここ最近の定位置?の伊豆沖に現れています。
この暖水渦が伊豆沖にあると、黒潮の接岸位置が西へ移動します。
暖水渦が消失すると、その逆で黒潮の接岸位置が東へ移動します。
どちらがいいかは、海域や対象魚によって変わると思います。わたくしは後者を好みます。
次はワジオとカシマジオの流入日数と率について。
(流入時間/24)
ワジオ 2.0日 7%
カシマジオ 11.0日 37%
その他 14.8日 49%
欠損データ 2.3日 8%
ワジオは2日(48時間)しか流入しませんでした。カシマジオは11日です。
いまの黒潮大蛇行下で、これほどカシマジオが流入したことはありません。かなりの驚きです。
精度の高いAIを導入したら、この結果を計算できるのか興味があります。
次は黒潮流路と相模湾流の関係について。
北側ゲートのみで南側ゲートはありません。
次は、潮まわりごとにみる各潮の流入日数です。
カシマジオはすべての潮まわりに流入しました。とくに大潮と中潮が目立ちます。
貴重なワジオは小潮でした。
次は、曜日ごとにみる各潮の流入日数です。
すべての曜日がカシマジオで埋まってます。ばらつき具合は39%でした。
次は、時刻ごとの流入率をみてみましょう。
カシマジオのゴールデンタイムは19時です。
6時から7時にも小さなピークが現れ、正午に向けて流入率が低下してるところは、ワジオの傾向と似ています。
次は、カシマジオが流入した潮まわりと時刻をみてみましょう。
カシマジオの最多流入は大潮の4日目です。大潮の後半から中潮の前半にかけて流入率が高いです。
カシマジオは小潮まわりのイメージがありますが、今回は少なかったです。
次は、流速を見てみましょう。観測ポイントは真鶴の三ツ石沖です。
カシマジオは0~0.3ノットにピークがきました。カシマジオは流速が遅いのが特徴ですが、流入率が高くてもその特徴は維持されました。
次は、時刻とカシマジオの流速について見てみましょう。
流入率が高い夕方は0.6ノット~0.9ノットの潮が目立ちます。
朝方は0.3ノット~0.6ノットの潮が目立ちます。
より速い潮を狙うなら夕方です。
次は、潮流と海水温についてみてみましょう。
観測ポイントは海水温が江の浦沖で、流速は三ツ石沖です。
速いカシマジオが流入すると沿岸の水温がガクンと低下するときがありますが、11月はカシマジオが流入したわりには急激な水温低下は見られませんでした。
次はワジオ モメンタムについてみてみましょう。
11月は2月と6月につづき流入日数が少ない月になりました。
西湘地区のメジナは、この潮がカギを握ってます。12月はワジオ復活を期待したいです。
最後に円グラフで各潮の流入率についてみてみます。
黒潮大蛇行下では、ほぼワジオ優位でしたが11月はカシマジオ優位となりました。
わたくしはカシマジオは好きではありません。あくまでも磯に限った話ですが、潮が入っている割に釣れないのが、このカシマジオなんです。あまり釣れない潮なので、書くこともあまりありません。早々にペンを置こうと思います。(では失礼します。)