療養〈23〉

僕は今日朝10時位に起きた。歯に痛痒を感じたので歯を磨く時丁寧に磨いた。すると血が出た。少量だったが。今度からは力を入れ過ぎず、丁寧に磨こうと思った。僕は歯肉炎持ちだがセルフケア次第では歯も改善するようだ。そんなに難しく考えすぎるな。あまり気にしても仕方がない。今日はヘルパーの樋口さんが来る。一緒に買い物に行って、料理を作る。今日は麻婆豆腐でも作るつもりだ。僕は今気分が良い。パソコンの前に座って小説を書く行為が僕の性にあってるのかも知れない。僕はしかし歯が心配である。沁みやすいし。これからは歯を大事にしようと思う。あのパンクロックの泰斗、ジョニーロットンのロットンの名前の由来はジョニーの歯が腐っているように見えたからだと言う。彼は子供時代、歯ブラシで歯を磨く習慣がなかったようだ。ジョニーの歯が腐ったように見えた友達は「腐っている、お前の歯が腐っている」と言ったらしい。まあ僕は健康でいたいから歯を大切にする。

 僕は最近本を読んでいない。自宅の本を読みかえそうとも思わない。今は表現に精を出したい。僕は大量に本を読んできたので語彙力も高いと言われる。まあ人によればそれが癪に障る場合もあるだろうが。僕はどうにかして幸福になりたい。夢を叶えて、幸福になれば、僕は満足できる。人生完璧ではない、人間自体が完璧ではないからだ。僕は神社で願いを捧げた。僕ならきっと大丈夫だ。超自然的なものを信じる傾向が僕にはある。しかしそれでも良い。元気溌剌で生きられれば非常に楽である。僕は日常から小説の着想を得ようとしている。実家に帰る時、和歌山について何か書こうか。僕は和歌山ではどの店もどの道路も見覚えがある。少年時代、自転車をこいで、色んな場所へ奔流の如く赴いたものだ。アクロバットと称して危険な事をしたりもした。

 本を読み始めたのは中学の時からである。自己啓発書も手当たり次第に手に取り、愛読していた。プレゼンだの、スティーブジョブズだの、名言だの。小説ではダンテの神曲を読んだ。その上梓された本は挿絵付きの本であった。学校では伝記を読んだりもした。僕は彼らの生き様から自分の人生の参考になるものをつかもうとした。しかし勉強に対し、熱意が冷め、困憊で燃え尽き、考えられなくなった時、僕は絶望した。誰かに相談すれば良かったのだが当時の僕はそんな柔軟な事が出来そうになかった。でも今の僕は強く、健康に生きている。確証はないが、きっと僕の前途は幸せだと思う。僕は恵まれているのだから持ってるものは活かさないと。