統合失調症になって残念だったのがほとんどの人から思いやりの心を感じなくなった事だ。僕はどういう因果で統合失調症になったのか分からない。その辺りは現代医学でも解析不能である。しかし僕は愛で包み込んで欲しかった。そして対人恐怖や社会恐怖も病気から始まった。たまに地元でぶらぶらしていても、下卑た表情で僕に呼びかける輩もいた。完全におかしくなってからも地元では知り合いにあったりした。また僕を目撃する人もいたらしい。しかし僕はどうにもならない。苦痛に怯え、だからと言って逃げる事も出来ない。本に救いを求めたりした。占いに救いを求めたりした。しかし畢竟自分自身でどうにかする以外に改善策が思い浮かばなかった。統合失調症になってから夜更かしもして身長も伸びなくなった。大学時代に急激に伸びるのだが236㎝なんてのは大嘘だ。だいぶ前に僕は見栄を張って236㎝だなんて言っていた。僕は虚栄心の強い人間なのだろうか、僕は自尊心の高すぎる人間なのだろうか。どれだけ回復しても大学受験への心の準備は遅々として進まず、僕は結局京都の無名大学に入学する事になった。入学時に同期だった連中の一部が卒業式には出られていなかった。辞めたか、留年したか。それでも大卒である。僕は大卒の肩書を得たのだ。しかしそれは良い具合には活用する事はなかった。仕事も、就労移行も続かず、今でも作業所を辞める事を真剣に考えている。